与えられた漸化式と初期条件から数列 $\{a_n\}$ の一般項 $a_n$ を求める問題です。具体的には、以下の2つの数列について一般項を求めます。 (1) $a_1 = 1$, $a_2 = 3$, $a_{n+2} + 6a_{n+1} + 8a_n = 0$ (2) $a_1 = 1$, $a_2 = 2$, $a_{n+2} + 3a_{n+1} - 4a_n = 0$

1. 問題の内容

与えられた漸化式と初期条件から数列 $\{a_n\}$ の一般項 $a_n$ を求める問題です。具体的には、以下の2つの数列について一般項を求めます。

(1) $a_1 = 1$, $a_2 = 3$, $a_{n+2} + 6a_{n+1} + 8a_n = 0$

(2) $a_1 = 1$, $a_2 = 2$, $a_{n+2} + 3a_{n+1} - 4a_n = 0$

2. 解き方の手順

(1)

まず、漸化式 $a_{n+2} + 6a_{n+1} + 8a_n = 0$ の特性方程式を求めます。特性方程式は以下のようになります。

$x^2 + 6x + 8 = 0$

この特性方程式を解くと、

$(x + 2)(x + 4) = 0$

よって、特性解は $x = -2, -4$ となります。したがって、数列 $\{a_n\}$ の一般項は以下の形で表されます。

$a_n = A(-2)^n + B(-4)^n$

ここで、$A$ と $B$ は定数です。初期条件 $a_1 = 1$ と $a_2 = 3$ を用いて $A$ と $B$ を決定します。

$a_1 = -2A - 4B = 1$

$a_2 = 4A + 16B = 3$

この連立方程式を解きます。1つ目の式を2倍すると $-4A - 8B = 2$ となります。これと2つ目の式 $4A + 16B = 3$ を足し合わせると、 $8B = 5$ より $B = \frac{5}{8}$ が得られます。

$B = \frac{5}{8}$ を $a_1$ の式に代入すると、

$-2A - 4 \cdot \frac{5}{8} = 1$

$-2A - \frac{5}{2} = 1$

$-2A = \frac{7}{2}$

$A = -\frac{7}{4}$

よって、一般項は以下のようになります。

$a_n = -\frac{7}{4}(-2)^n + \frac{5}{8}(-4)^n$

(2)

次に、漸化式 $a_{n+2} + 3a_{n+1} - 4a_n = 0$ の特性方程式を求めます。特性方程式は以下のようになります。

$x^2 + 3x - 4 = 0$

この特性方程式を解くと、

$(x + 4)(x - 1) = 0$

よって、特性解は $x = -4, 1$ となります。したがって、数列 $\{a_n\}$ の一般項は以下の形で表されます。

$a_n = A(-4)^n + B(1)^n = A(-4)^n + B$

ここで、$A$ と $B$ は定数です。初期条件 $a_1 = 1$ と $a_2 = 2$ を用いて $A$ と $B$ を決定します。

$a_1 = -4A + B = 1$

$a_2 = 16A + B = 2$

この連立方程式を解きます。2つ目の式から1つ目の式を引くと、 $20A = 1$ より $A = \frac{1}{20}$ が得られます。

$A = \frac{1}{20}$ を $a_1$ の式に代入すると、

$-4 \cdot \frac{1}{20} + B = 1$

$-\frac{1}{5} + B = 1$

$B = \frac{6}{5}$

よって、一般項は以下のようになります。

$a_n = \frac{1}{20}(-4)^n + \frac{6}{5}$

3. 最終的な答え

(1) $a_n = -\frac{7}{4}(-2)^n + \frac{5}{8}(-4)^n$

(2) $a_n = \frac{1}{20}(-4)^n + \frac{6}{5}$