極限 $\lim_{x \to 1} \frac{\sqrt{x+a}+b}{x^2-1} = \frac{1}{8}$ が成り立つように、$a, b$ の値を定める問題です。

解析学極限有理化不定形
2025/7/26

1. 問題の内容

極限 limx1x+a+bx21=18\lim_{x \to 1} \frac{\sqrt{x+a}+b}{x^2-1} = \frac{1}{8} が成り立つように、a,ba, b の値を定める問題です。

2. 解き方の手順

まず、x1x \to 1 のとき、分母 x21x^2 - 1 は 0 に近づきます。極限値が存在するためには、分子 x+a+b\sqrt{x+a} + bx1x \to 1 のとき 0 に近づく必要があります。これは、00\frac{0}{0} の不定形になる必要があることを意味します。したがって、
1+a+b=0\sqrt{1+a} + b = 0
が成り立ちます。これから、b=1+ab = -\sqrt{1+a} となります。
次に、与えられた極限を計算します。x21=(x1)(x+1)x^2 - 1 = (x-1)(x+1) であり、x+a+b=x+a1+a\sqrt{x+a}+b = \sqrt{x+a} - \sqrt{1+a} を用いると、
limx1x+a1+a(x1)(x+1)=18\lim_{x \to 1} \frac{\sqrt{x+a} - \sqrt{1+a}}{(x-1)(x+1)} = \frac{1}{8}
となります。分子を有理化するために、x+a+1+a\sqrt{x+a} + \sqrt{1+a} を分子と分母に掛けます。
limx1(x+a1+a)(x+a+1+a)(x1)(x+1)(x+a+1+a)=limx1(x+a)(1+a)(x1)(x+1)(x+a+1+a)\lim_{x \to 1} \frac{(\sqrt{x+a} - \sqrt{1+a})(\sqrt{x+a} + \sqrt{1+a})}{(x-1)(x+1)(\sqrt{x+a} + \sqrt{1+a})} = \lim_{x \to 1} \frac{(x+a) - (1+a)}{(x-1)(x+1)(\sqrt{x+a} + \sqrt{1+a})}
=limx1x1(x1)(x+1)(x+a+1+a)=limx11(x+1)(x+a+1+a)= \lim_{x \to 1} \frac{x-1}{(x-1)(x+1)(\sqrt{x+a} + \sqrt{1+a})} = \lim_{x \to 1} \frac{1}{(x+1)(\sqrt{x+a} + \sqrt{1+a})}
x1x \to 1 のとき、この極限は
1(1+1)(1+a+1+a)=12(21+a)=141+a\frac{1}{(1+1)(\sqrt{1+a} + \sqrt{1+a})} = \frac{1}{2(2\sqrt{1+a})} = \frac{1}{4\sqrt{1+a}}
となります。これが 18\frac{1}{8} に等しいので、
141+a=18\frac{1}{4\sqrt{1+a}} = \frac{1}{8}
41+a=84\sqrt{1+a} = 8
1+a=2\sqrt{1+a} = 2
1+a=41+a = 4
a=3a = 3
そして、b=1+a=1+3=4=2b = -\sqrt{1+a} = -\sqrt{1+3} = -\sqrt{4} = -2 となります。

3. 最終的な答え

a=3a = 3, b=2b = -2

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