多項式 $P(x) = x^3 - (k-1)x^2 + (3k-6)x + 4k - 6$ について、以下の問題を解きます。 (1) $P(x)$ を $x+1$ で割った商を求めます。 (2) 方程式 $P(x) = 0$ が異なる3つの実数解を持つような $k$ の値の範囲を求め、さらに、その3つの実数解の積が1となるような $k$ の値を求めます。 (3) 方程式 $P(x) = 0$ が異なる3つの実数解を持ち、すべての解が $-2 < x < 1$ を満たすとき、$k$ の取りうる値の範囲を求めます。
2025/7/26
以下に、問題の解答を示します。
1. 問題の内容
多項式 について、以下の問題を解きます。
(1) を で割った商を求めます。
(2) 方程式 が異なる3つの実数解を持つような の値の範囲を求め、さらに、その3つの実数解の積が1となるような の値を求めます。
(3) 方程式 が異なる3つの実数解を持ち、すべての解が を満たすとき、 の取りうる値の範囲を求めます。
2. 解き方の手順
(1) を で割った商を求める。
したがって、 は で割り切れる。組み立て除法を用いると、
\begin{array}{c|cccc}
-1 & 1 & -(k-1) & 3k-6 & 4k-6 \\
\hline
& & -1 & k & -4k+6 \\
\hline
& 1 & -k & 4k-6 & 0
\end{array}
よって、商は である。
(2) が異なる3つの実数解を持つような の値の範囲を求める。
が異なる3つの実数解を持つためには、
が 以外の異なる2つの実数解を持つ必要がある。
を代入すると、
より
判別式を とすると、
の解は
よって、 または
これと より、 または または 。
3つの実数解の積が1となるような の値を求める。
より は解である。
の2解を とすると、解と係数の関係より
3つの解の積が1となるので、 より すなわち
したがって、 より となり、
(3) 方程式 が異なる3つの実数解を持ち、すべての解が を満たすとき、 の取りうる値の範囲を求める。
より、 は解の一つである。 なので、 は条件を満たしている。
が の範囲に異なる2つの実数解を持てばよい。
はすでに(2)で求めた。
より
より
よって、 が必要。
また、を解に持たないから、 はすでに満たされている。
軸の位置 が より
したがって、 が候補となる。
この範囲において、 を満たしている。
(なぜなら )
のとき、
より
は不適なので
のとき、
は実数解でないため不適
3. 最終的な答え
(1) 商:
(2) の範囲: または (),
(3) の範囲: