(1) すべての実数 $x$ について、2次不等式 $x^2 + kx - k > 0$ が成り立つような定数 $k$ の値の範囲を求める。 (2) 2次不等式 $kx^2 + (k+4)x + k > 0$ が解をもたないような定数 $k$ の値の範囲を求める。

代数学二次不等式判別式不等式の解二次関数
2025/7/27

1. 問題の内容

(1) すべての実数 xx について、2次不等式 x2+kxk>0x^2 + kx - k > 0 が成り立つような定数 kk の値の範囲を求める。
(2) 2次不等式 kx2+(k+4)x+k>0kx^2 + (k+4)x + k > 0 が解をもたないような定数 kk の値の範囲を求める。

2. 解き方の手順

(1)
すべての実数 xx に対して x2+kxk>0x^2 + kx - k > 0 が成り立つための条件は、2次関数 y=x2+kxky = x^2 + kx - k のグラフが常に xx 軸より上にあること、つまり x2+kxk=0x^2 + kx - k = 0 の判別式 DDD<0D < 0 であることである。
判別式 DD
D=k24(1)(k)=k2+4kD = k^2 - 4(1)(-k) = k^2 + 4k
D<0D < 0 となる条件は
k2+4k<0k^2 + 4k < 0
k(k+4)<0k(k+4) < 0
したがって、4<k<0-4 < k < 0
(2)
2次不等式 kx2+(k+4)x+k>0kx^2 + (k+4)x + k > 0 が解をもたないための条件を考える。
まず、k=0k=0 のとき、4x>04x > 0 となり、x>0x>0 で不等式が成り立つため、解をもつ。したがって、k=0k=0 は条件を満たさない。
k0k \neq 0 の場合、2次不等式 kx2+(k+4)x+k>0kx^2 + (k+4)x + k > 0 が解をもたないということは、すべての xx に対して kx2+(k+4)x+k0kx^2 + (k+4)x + k \leq 0 が成り立つということである。
したがって、以下の2つの条件を満たす必要がある。
* k<0k < 0 (上に凸)
* 判別式 D0D \leq 0
判別式 DD
D=(k+4)24(k)(k)=k2+8k+164k2=3k2+8k+16D = (k+4)^2 - 4(k)(k) = k^2 + 8k + 16 - 4k^2 = -3k^2 + 8k + 16
D0D \leq 0 より、
3k2+8k+160-3k^2 + 8k + 16 \leq 0
3k28k1603k^2 - 8k - 16 \geq 0
(3k+4)(k4)0(3k+4)(k-4) \geq 0
k43k \leq -\frac{4}{3} または k4k \geq 4
k<0k < 0 である必要があるため、k43k \leq -\frac{4}{3} が条件を満たす。
したがって、k43k \leq -\frac{4}{3}

3. 最終的な答え

(1) 4<k<0-4 < k < 0
(2) k43k \leq -\frac{4}{3}

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