不等式 $a^2 - 6ab + 10b^2 \geq 0$ を証明し、等号が成り立つ場合を調べる問題です。

代数学不等式証明平方完成二乗等号
2025/7/27

1. 問題の内容

不等式 a26ab+10b20a^2 - 6ab + 10b^2 \geq 0 を証明し、等号が成り立つ場合を調べる問題です。

2. 解き方の手順

まず、与えられた不等式の左辺を変形します。平方完成を利用して、aaに関する二次式として考えます。
a26ab+10b2=a26ab+(9b29b2)+10b2=(a26ab+9b2)+b2=(a3b)2+b2a^2 - 6ab + 10b^2 = a^2 - 6ab + (9b^2 - 9b^2) + 10b^2 = (a^2 - 6ab + 9b^2) + b^2 = (a - 3b)^2 + b^2
したがって、
(a3b)2+b20(a - 3b)^2 + b^2 \geq 0
(a3b)2(a-3b)^2 は実数の二乗なので、00 以上です。
b2b^2 も実数の二乗なので、00 以上です。
したがって、(a3b)2+b2(a-3b)^2 + b^2 は、00 以上の数同士の和なので、00 以上となります。
これで、a26ab+10b20a^2 - 6ab + 10b^2 \geq 0 が証明されました。
次に、等号が成り立つ場合を調べます。
等号が成り立つのは、(a3b)2+b2=0(a - 3b)^2 + b^2 = 0 のときです。
(a3b)20(a-3b)^2 \geq 0 かつ b20b^2 \geq 0 であるから、(a3b)2=0(a - 3b)^2 = 0 かつ b2=0b^2 = 0 でなければなりません。
b2=0b^2 = 0 より、b=0b = 0 となります。
a3b=0a - 3b = 0b=0b = 0 を代入すると、a3(0)=0a - 3(0) = 0 より、a=0a = 0 となります。
したがって、等号が成り立つのは、a=0a = 0 かつ b=0b = 0 のときです。

3. 最終的な答え

不等式 a26ab+10b20a^2 - 6ab + 10b^2 \geq 0 は証明された。
等号が成り立つのは、a=0a = 0 かつ b=0b = 0 のときである。

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