一辺の長さが $a$ の正四面体 OABC において、辺 BC の中点を M とし、$\angle OMA = \theta$ とする。また、頂点 O から平面 ABC に下ろした垂線の足を H とする。以下の値を求めよ。 (1) $\cos \theta$ (2) OH の長さ (3) $\triangle ABC$ の面積 S (4) 正四面体の体積 V (5) 正四面体の内接球の半径 r (6) 正四面体の外接球の半径 R

幾何学正四面体空間図形体積表面積内接球外接球余弦定理
2025/7/27

1. 問題の内容

一辺の長さが aa の正四面体 OABC において、辺 BC の中点を M とし、OMA=θ\angle OMA = \theta とする。また、頂点 O から平面 ABC に下ろした垂線の足を H とする。以下の値を求めよ。
(1) cosθ\cos \theta
(2) OH の長さ
(3) ABC\triangle ABC の面積 S
(4) 正四面体の体積 V
(5) 正四面体の内接球の半径 r
(6) 正四面体の外接球の半径 R

2. 解き方の手順

(1) cosθ\cos \theta について
OMA\triangle OMA を考える。OM=AM=32aOM = AM = \frac{\sqrt{3}}{2} a である。また、OA=aOA = a である。余弦定理より、
OA2=OM2+AM22OMAMcosθOA^2 = OM^2 + AM^2 - 2OM \cdot AM \cos \theta
a2=(32a)2+(32a)22(32a)(32a)cosθa^2 = (\frac{\sqrt{3}}{2} a)^2 + (\frac{\sqrt{3}}{2} a)^2 - 2 (\frac{\sqrt{3}}{2} a) (\frac{\sqrt{3}}{2} a) \cos \theta
a2=34a2+34a2234a2cosθa^2 = \frac{3}{4} a^2 + \frac{3}{4} a^2 - 2 \frac{3}{4} a^2 \cos \theta
a2=32a232a2cosθa^2 = \frac{3}{2} a^2 - \frac{3}{2} a^2 \cos \theta
32a2cosθ=12a2\frac{3}{2} a^2 \cos \theta = \frac{1}{2} a^2
cosθ=13\cos \theta = \frac{1}{3}
(2) OH の長さについて
H は ABC\triangle ABC の重心である。したがって、AH=23AM=2332a=33aAH = \frac{2}{3} AM = \frac{2}{3} \frac{\sqrt{3}}{2} a = \frac{\sqrt{3}}{3} a である。
OHA\triangle OHA は直角三角形なので、OH2+AH2=OA2OH^2 + AH^2 = OA^2 より、
OH2=OA2AH2=a2(33a)2=a239a2=a213a2=23a2OH^2 = OA^2 - AH^2 = a^2 - (\frac{\sqrt{3}}{3} a)^2 = a^2 - \frac{3}{9} a^2 = a^2 - \frac{1}{3} a^2 = \frac{2}{3} a^2
OH=23a=63aOH = \sqrt{\frac{2}{3}} a = \frac{\sqrt{6}}{3} a
(3) ABC\triangle ABC の面積 S について
正三角形の面積の公式より、S=34a2S = \frac{\sqrt{3}}{4} a^2
(4) 正四面体の体積 V について
V=13SOH=1334a263a=1836a3=3236a3=212a3V = \frac{1}{3} S \cdot OH = \frac{1}{3} \cdot \frac{\sqrt{3}}{4} a^2 \cdot \frac{\sqrt{6}}{3} a = \frac{\sqrt{18}}{36} a^3 = \frac{3\sqrt{2}}{36} a^3 = \frac{\sqrt{2}}{12} a^3
(5) 正四面体の内接球の半径 r について
V=13r(S×4)V = \frac{1}{3} r (S \times 4)
212a3=43r(34a2)\frac{\sqrt{2}}{12} a^3 = \frac{4}{3} r (\frac{\sqrt{3}}{4} a^2)
212a3=33ra2\frac{\sqrt{2}}{12} a^3 = \frac{\sqrt{3}}{3} r a^2
r=212a333a2=243a=612ar = \frac{\sqrt{2}}{12} a^3 \cdot \frac{3}{\sqrt{3} a^2} = \frac{\sqrt{2}}{4\sqrt{3}} a = \frac{\sqrt{6}}{12} a
(6) 正四面体の外接球の半径 R について
正四面体OABCにおいて、重心GはOHをOG:GH=3:1に内分する。外接球の中心をPとすると、PはOH上にある。OP=AP=Rである。
HP = |OH - OP| = |OH - R|
R2=(33a)2+(OHR)2=(33a)2+(63aR)2R^2 = (\frac{\sqrt{3}}{3}a)^2 + (OH-R)^2 = (\frac{\sqrt{3}}{3}a)^2 + (\frac{\sqrt{6}}{3}a-R)^2
R2=a23+2a23263aR+R2R^2 = \frac{a^2}{3} + \frac{2a^2}{3} - 2\frac{\sqrt{6}}{3} aR + R^2
0=a2263aR0 = a^2 - 2\frac{\sqrt{6}}{3} aR
263aR=a22\frac{\sqrt{6}}{3} aR = a^2
R=326a=3612a=64aR = \frac{3}{2\sqrt{6}} a = \frac{3\sqrt{6}}{12} a = \frac{\sqrt{6}}{4} a

3. 最終的な答え

(1) cosθ=13\cos \theta = \frac{1}{3}
(2) OH=63aOH = \frac{\sqrt{6}}{3} a
(3) S=34a2S = \frac{\sqrt{3}}{4} a^2
(4) V=212a3V = \frac{\sqrt{2}}{12} a^3
(5) r=612ar = \frac{\sqrt{6}}{12} a
(6) R=64aR = \frac{\sqrt{6}}{4} a

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