まず、それぞれの不等式が表す領域を図示する。
* ∣x∣+∣y∣≤3 は、4つの領域に分けて考える。 * x≥0,y≥0 のとき: x+y≤3⇒y≤−x+3 * x≥0,y<0 のとき: x−y≤3⇒y≥x−3 * x<0,y≥0 のとき: −x+y≤3⇒y≤x+3 * x<0,y<0 のとき: −x−y≤3⇒y≥−x−3 これは、原点を中心とするひし形を表す。頂点は (3,0), (0,3), (-3,0), (0,-3) である。
* ∣x∣≤2 は、−2≤x≤2 を表す。 * ∣y∣≤2 は、−2≤y≤2 を表す。 これらの連立不等式が表す領域は、ひし形 ∣x∣+∣y∣≤3 と、正方形 −2≤x≤2,−2≤y≤2 の共通部分である。 求める面積は、正方形から、ひし形と正方形の共通部分でない四つの三角形の面積を引いたものとなる。
それぞれの三角形は合同で、底辺が 1, 高さが 1 の直角二等辺三角形である。
したがって、一つの三角形の面積は 21×1×1=21 である。 四つの三角形の面積の合計は 4×21=2 である。 正方形の面積は (2−(−2))2=42=16 である。 求める面積は、正方形の面積から四つの三角形の面積の合計を引いたものなので、16−2=14 である。