与えられた各対応が写像であるかどうかを判断し、写像である場合は、全単射、全射でない単射、単射でない全射、全射でも単射でもない写像のいずれに該当するかを答えます。ここで、Xは出発側の集合、Yは到着側の集合を表します。 (1) $X = \mathbb{N}, Y = \mathbb{N}$ で $y = 2x - 1$ (2) $X = \mathbb{Z}, Y = \mathbb{N}$ で $y = |x| + 1$ (3) $X = \mathbb{N}, Y = \mathbb{Z}$ で $y = \frac{(2x-1) \times (-1)^{x+1} + 1}{4}$ (4) $X = \mathbb{N}, Y = \mathbb{Z}$ で $x = |y|$ (5) $X = \mathbb{Z}, Y = \mathbb{N}$ で $y = x^2$ (6) $X = \mathbb{R}, Y = \mathbb{R}$ で $y = \frac{1}{x}$ (7) $X = \mathbb{R}, Y = \mathbb{R}$ で $x = y^2$ (8) $X = \mathbb{R}, Y = \mathbb{R}$ で $y = \sqrt{x}$ (9) $X = \mathbb{R}, Y = \mathbb{Z}$ で $x$ に最も近い整数 $y$ (10) $X = \mathbb{R}, Y = \mathbb{Z}$ で $x$ を超えない最大の整数 $y$
2025/7/27
1. 問題の内容
与えられた各対応が写像であるかどうかを判断し、写像である場合は、全単射、全射でない単射、単射でない全射、全射でも単射でもない写像のいずれに該当するかを答えます。ここで、Xは出発側の集合、Yは到着側の集合を表します。
(1) で
(2) で
(3) で
(4) で
(5) で
(6) で
(7) で
(8) で
(9) で に最も近い整数
(10) で を超えない最大の整数
2. 解き方の手順
各対応について、写像であるかどうか、写像である場合は全単射性、全射性、単射性を調べます。
(1) は写像です。
* 単射性: ならば なので単射です。
* 全射性: を について解くと 。 が偶数のとき、 は整数にならないので全射ではありません。
したがって、全射でない単射(B)。
(2) は写像です。
* のとき , のとき なので単射ではありません。
* の任意の要素 に対して、 とすると 。 なので、とするととなる。もしとすると、となり、。よって全射。
したがって、単射でない全射(C)。
(3) は写像です。
* のとき 。なのでは整数でなければならないので、写像ではない。
(4) は写像ではありません。
のとき、 または となり、 の値に対して の値が複数存在するので写像ではありません。
(5) は写像です。
* のとき , のとき なので単射ではありません。
* なので、 は常に非負整数です。しかし、 の要素である 以外の全ての自然数について、 は整数になるとは限らないので全射ではありません。
したがって、全射でも単射でもない写像(D)。
(6) は写像ではありません。
のとき、 が定義できないので写像ではありません。
(7) は写像ではありません。
のとき、 または となり、 の値に対して の値が複数存在するので写像ではありません。
(8) は写像です。
* 単射性: ならば なので単射です。
* 全射性: の任意の要素yに対して、 の場合、 は存在しません。よって、全射ではありません。
したがって、全射でない単射(B)。
(9) が に最も近い整数であるとする写像は、写像です。
* に対して , に対して であるから全射ではない。
* に対して、に最も近い整数はとの二つ存在する。定義より、最も近い整数は一つしか存在しないので、写像と言えない。
(10) は写像です。
* , のとき、、 なので、単射ではありません。
* の任意の整数 に対して、 とすると、 が成り立つので全射です。
したがって、単射でない全射(C)。
3. 最終的な答え
(1) 写像であり、全射でない単射(B)。
(2) 写像であり、単射でない全射(C)。
(3) 写像ではない。
(4) 写像ではない。
(5) 写像であり、全射でも単射でもない写像(D)。
(6) 写像ではない。
(7) 写像ではない。
(8) 写像であり、全射でない単射(B)。
(9) 写像ではない。
(10) 写像であり、単射でない全射(C)。