次の極限を求める問題です。 $\lim_{x \to \frac{\pi}{2}} \frac{1 - \sin x}{(x - \frac{\pi}{2})^2}$

解析学極限ロピタルの定理三角関数微分
2025/7/27

1. 問題の内容

次の極限を求める問題です。
limxπ21sinx(xπ2)2\lim_{x \to \frac{\pi}{2}} \frac{1 - \sin x}{(x - \frac{\pi}{2})^2}

2. 解き方の手順

この極限を計算するために、ロピタルの定理を使用します。
まず、x=π2+hx = \frac{\pi}{2} + h と置換します。xπ2x \to \frac{\pi}{2} のとき、h0h \to 0 となります。
limxπ21sinx(xπ2)2=limh01sin(π2+h)h2\lim_{x \to \frac{\pi}{2}} \frac{1 - \sin x}{(x - \frac{\pi}{2})^2} = \lim_{h \to 0} \frac{1 - \sin(\frac{\pi}{2} + h)}{h^2}
三角関数の性質より sin(π2+h)=cosh\sin(\frac{\pi}{2} + h) = \cos h なので、
limh01coshh2\lim_{h \to 0} \frac{1 - \cos h}{h^2}
ここで、分子と分母がともに 00 に近づくため、ロピタルの定理を適用します。
limh01coshh2=limh0ddh(1cosh)ddh(h2)=limh0sinh2h\lim_{h \to 0} \frac{1 - \cos h}{h^2} = \lim_{h \to 0} \frac{\frac{d}{dh}(1 - \cos h)}{\frac{d}{dh}(h^2)} = \lim_{h \to 0} \frac{\sin h}{2h}
再び、分子と分母がともに 00 に近づくため、ロピタルの定理を適用します。
limh0sinh2h=limh0ddh(sinh)ddh(2h)=limh0cosh2\lim_{h \to 0} \frac{\sin h}{2h} = \lim_{h \to 0} \frac{\frac{d}{dh}(\sin h)}{\frac{d}{dh}(2h)} = \lim_{h \to 0} \frac{\cos h}{2}
h0h \to 0 のとき、cosh1\cos h \to 1 なので、
limh0cosh2=12\lim_{h \to 0} \frac{\cos h}{2} = \frac{1}{2}

3. 最終的な答え

12\frac{1}{2}

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