関数 $f(x) = \frac{1}{\sqrt{x^2 + 1}}$ と曲線 $C: y = f(x)$ について、以下の問いに答えます。 (1) 曲線 $C$ の概形を描く。ただし、$f(x)$ の極値と増減だけでなく、$\lim_{x \to \infty} f(x)$, $\lim_{x \to -\infty} f(x)$ および $C$ の凹凸も調べる。 (2) $C$ 上の点 $A(a, f(a))$ における接線の方程式を求める。 (3) 曲線 $C$ の接線で点 $B(3, 0)$ を通るものを求める。 (4) $p > 0$ とするとき、曲線 $C$ の接線で点 $P(p, 0)$ を通るものの本数を求める。

解析学関数の解析微分極値増減接線グラフ
2025/7/27
はい、承知いたしました。それでは、与えられた問題を解いていきます。

1. 問題の内容

関数 f(x)=1x2+1f(x) = \frac{1}{\sqrt{x^2 + 1}} と曲線 C:y=f(x)C: y = f(x) について、以下の問いに答えます。
(1) 曲線 CC の概形を描く。ただし、f(x)f(x) の極値と増減だけでなく、limxf(x)\lim_{x \to \infty} f(x), limxf(x)\lim_{x \to -\infty} f(x) および CC の凹凸も調べる。
(2) CC 上の点 A(a,f(a))A(a, f(a)) における接線の方程式を求める。
(3) 曲線 CC の接線で点 B(3,0)B(3, 0) を通るものを求める。
(4) p>0p > 0 とするとき、曲線 CC の接線で点 P(p,0)P(p, 0) を通るものの本数を求める。

2. 解き方の手順

(1) 曲線 CC の概形について
まず、f(x)f(x) の定義域は実数全体です。
f(x)=1x2+1f(x) = \frac{1}{\sqrt{x^2 + 1}} なので、f(x)f'(x)f(x)f''(x) を計算します。
f(x)=x(x2+1)3/2f'(x) = -\frac{x}{(x^2 + 1)^{3/2}}
f(x)=2x21(x2+1)5/2f''(x) = \frac{2x^2 - 1}{(x^2 + 1)^{5/2}}
f(x)=0f'(x) = 0 となるのは x=0x = 0 のときで、f(0)=1f(0) = 1 となります。x<0x < 0f(x)>0f'(x) > 0x>0x > 0f(x)<0f'(x) < 0 なので、x=0x = 0 で極大値 11 をとります。
limxf(x)=limxf(x)=0\lim_{x \to \infty} f(x) = \lim_{x \to -\infty} f(x) = 0
f(x)=0f''(x) = 0 となるのは x=±12x = \pm \frac{1}{\sqrt{2}} のときです。
x<12x < -\frac{1}{\sqrt{2}}f(x)>0f''(x) > 012<x<12 -\frac{1}{\sqrt{2}} < x < \frac{1}{\sqrt{2}}f(x)<0f''(x) < 0x>12x > \frac{1}{\sqrt{2}}f(x)>0f''(x) > 0 なので、x=±12x = \pm \frac{1}{\sqrt{2}} で変曲点を持ちます。
変曲点の yy 座標は、f(±12)=112+1=23f(\pm \frac{1}{\sqrt{2}}) = \frac{1}{\sqrt{\frac{1}{2} + 1}} = \sqrt{\frac{2}{3}} となります。
(2) 点 A(a,f(a))A(a, f(a)) における接線の方程式について
f(a)=a(a2+1)3/2f'(a) = -\frac{a}{(a^2 + 1)^{3/2}}
接線の方程式は
yf(a)=f(a)(xa)y - f(a) = f'(a) (x - a)
y1a2+1=a(a2+1)3/2(xa)y - \frac{1}{\sqrt{a^2 + 1}} = -\frac{a}{(a^2 + 1)^{3/2}}(x - a)
(3) 点 B(3,0)B(3, 0) を通る接線について
(2)で求めた接線が点 B(3,0)B(3, 0) を通るので、
01a2+1=a(a2+1)3/2(3a)0 - \frac{1}{\sqrt{a^2 + 1}} = -\frac{a}{(a^2 + 1)^{3/2}}(3 - a)
1a2+1=3a+a2(a2+1)3/2-\frac{1}{\sqrt{a^2 + 1}} = \frac{-3a + a^2}{(a^2 + 1)^{3/2}}
(a2+1)=3a+a2-(a^2 + 1) = -3a + a^2
2a23a+1=02a^2 - 3a + 1 = 0
(2a1)(a1)=0(2a - 1)(a - 1) = 0
a=1/2,1a = 1/2, 1
a=1/2a = 1/2 のとき、f(1/2)=15/4=25f(1/2) = \frac{1}{\sqrt{5/4}} = \frac{2}{\sqrt{5}}f(1/2)=1/2(5/4)3/2=1/2(55)/8=455f'(1/2) = -\frac{1/2}{(5/4)^{3/2}} = -\frac{1/2}{(5\sqrt{5})/8} = -\frac{4}{5\sqrt{5}}
y25=455(x12)y - \frac{2}{\sqrt{5}} = -\frac{4}{5\sqrt{5}} (x - \frac{1}{2})
y=455x+255+25=455x+1255y = -\frac{4}{5\sqrt{5}}x + \frac{2}{5\sqrt{5}} + \frac{2}{\sqrt{5}} = -\frac{4}{5\sqrt{5}}x + \frac{12}{5\sqrt{5}}
a=1a = 1 のとき、f(1)=12f(1) = \frac{1}{\sqrt{2}}f(1)=122f'(1) = -\frac{1}{2\sqrt{2}}
y12=122(x1)y - \frac{1}{\sqrt{2}} = -\frac{1}{2\sqrt{2}}(x - 1)
y=122x+122+12=122x+322y = -\frac{1}{2\sqrt{2}}x + \frac{1}{2\sqrt{2}} + \frac{1}{\sqrt{2}} = -\frac{1}{2\sqrt{2}}x + \frac{3}{2\sqrt{2}}
(4) 点 P(p,0)P(p, 0) を通る接線の本数について
同様に、
01a2+1=a(a2+1)3/2(pa)0 - \frac{1}{\sqrt{a^2 + 1}} = -\frac{a}{(a^2 + 1)^{3/2}}(p - a)
(a2+1)=ap+a2-(a^2 + 1) = -ap + a^2
2a2pa+1=02a^2 - pa + 1 = 0
この aa に関する二次方程式の判別式は、D=p28D = p^2 - 8
p28>0p^2 - 8 > 0 ならば、aa が2つ存在し、接線は2本。
p28=0p^2 - 8 = 0 ならば、aa が1つ存在し、接線は1本。
p28<0p^2 - 8 < 0 ならば、aa が存在せず、接線は0本。
p>0p > 0 より、
p>22p > 2\sqrt{2} ならば2本
p=22p = 2\sqrt{2} ならば1本
0<p<220 < p < 2\sqrt{2} ならば0本

3. 最終的な答え

(1) グラフは省略。
(2) y1a2+1=a(a2+1)3/2(xa)y - \frac{1}{\sqrt{a^2 + 1}} = -\frac{a}{(a^2 + 1)^{3/2}}(x - a)
(3) y=455x+1255y = -\frac{4}{5\sqrt{5}}x + \frac{12}{5\sqrt{5}}, y=122x+322y = -\frac{1}{2\sqrt{2}}x + \frac{3}{2\sqrt{2}}
(4) p>22p > 2\sqrt{2} のとき2本、p=22p = 2\sqrt{2} のとき1本、0<p<220 < p < 2\sqrt{2} のとき0本
以上です。

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