J選手の打率(ヒットを打つ確率)は $\frac{1}{4}$ である。J選手は年間300回打席に立ち、打席の結果はヒットを打つか打たないかの2通りとする。打ったヒットの本数をXとする。 (1) Xが従う確率分布を求める。 (2) Xの確率関数を求める。 (3) J選手が打つ年間のヒット数が80本未満である確率を、正規近似を用いて小数第2位まで求める。

確率論・統計学確率分布二項分布正規近似確率
2025/7/27

1. 問題の内容

J選手の打率(ヒットを打つ確率)は 14\frac{1}{4} である。J選手は年間300回打席に立ち、打席の結果はヒットを打つか打たないかの2通りとする。打ったヒットの本数をXとする。
(1) Xが従う確率分布を求める。
(2) Xの確率関数を求める。
(3) J選手が打つ年間のヒット数が80本未満である確率を、正規近似を用いて小数第2位まで求める。

2. 解き方の手順

(1) 確率分布
Xは二項分布に従う。試行回数 n=300n = 300 、成功確率 p=14p = \frac{1}{4} の二項分布である。
XB(300,14)X \sim B(300, \frac{1}{4})
(2) 確率関数
二項分布の確率関数は以下の通り。
P(X=k)=nCkpk(1p)nkP(X = k) = {}_n C_k p^k (1-p)^{n-k}
問題文より、n=300n=300, p=14p=\frac{1}{4}なので、
P(X=k)=300Ck(14)k(34)300kP(X = k) = {}_{300} C_k (\frac{1}{4})^k (\frac{3}{4})^{300-k}
(3) 正規近似
二項分布B(n,p)B(n, p)は、nnが大きいとき、正規分布N(np,np(1p))N(np, np(1-p))で近似できる。
平均μ=np=300×14=75\mu = np = 300 \times \frac{1}{4} = 75
分散σ2=np(1p)=300×14×34=90016=2254\sigma^2 = np(1-p) = 300 \times \frac{1}{4} \times \frac{3}{4} = \frac{900}{16} = \frac{225}{4}
標準偏差σ=2254=152=7.5\sigma = \sqrt{\frac{225}{4}} = \frac{15}{2} = 7.5
Xが80本未満である確率 P(X<80)P(X < 80) を求める。連続修正を行うと P(X<79.5)P(X < 79.5)となる。
Z値に変換すると
Z=79.5757.5=4.57.5=35=0.6Z = \frac{79.5 - 75}{7.5} = \frac{4.5}{7.5} = \frac{3}{5} = 0.6
標準正規分布表から P(Z<0.6)=0.7257P(Z < 0.6) = 0.7257
よって、J選手が打つ年間のヒット数が80本未満である確率は約0.73

3. 最終的な答え

(1) XB(300,14)X \sim B(300, \frac{1}{4})
(2) P(X=k)=300Ck(14)k(34)300kP(X = k) = {}_{300} C_k (\frac{1}{4})^k (\frac{3}{4})^{300-k}
(3) 0.73

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