アゾメタン($CH_3N_2CH_3$)の分解反応に関する問題です。 (1) アゾメタンの分解反応式を書き、(2) アゾメタンの半減期を求め、(3) 反応開始25分後のアゾメタンの分圧を求め、(4) 反応開始25分後の全圧を求めます。初期のアゾメタンの分圧は200 kPaで、速度定数$k_r = 1.40 \times 10^{-3} s^{-1}$です。アゾメタンはエタンと窒素に分解します。

応用数学化学反応速度論一次反応半減期分圧
2025/7/27

1. 問題の内容

アゾメタン(CH3N2CH3CH_3N_2CH_3)の分解反応に関する問題です。
(1) アゾメタンの分解反応式を書き、(2) アゾメタンの半減期を求め、(3) 反応開始25分後のアゾメタンの分圧を求め、(4) 反応開始25分後の全圧を求めます。初期のアゾメタンの分圧は200 kPaで、速度定数kr=1.40×103s1k_r = 1.40 \times 10^{-3} s^{-1}です。アゾメタンはエタンと窒素に分解します。

2. 解き方の手順

(1) アゾメタンの分解反応式
アゾメタン(CH3N2CH3CH_3N_2CH_3)はエタン(C2H6C_2H_6)と窒素(N2N_2)に分解されるので、反応式は次のようになります。
CH3N2CH3C2H6+N2CH_3N_2CH_3 \rightarrow C_2H_6 + N_2
(2) 半減期の計算
一次反応の半減期t1/2t_{1/2}は、t1/2=ln2kt_{1/2} = \frac{ln2}{k}で与えられます。
ここで、k=kr=1.40×103s1k = k_r = 1.40 \times 10^{-3} s^{-1}なので、
t1/2=ln21.40×103s0.6931.40×103s495st_{1/2} = \frac{ln2}{1.40 \times 10^{-3}} s \approx \frac{0.693}{1.40 \times 10^{-3}} s \approx 495 s
(3) 25分後のアゾメタンの分圧
25分は25×60=150025 \times 60 = 1500秒です。
一次反応の積分形速度式は、[A]=[A]0ekt[A] = [A]_0e^{-kt}で与えられます。
ここで、[A][A]は時間tにおけるアゾメタンの分圧、[A]0[A]_0は初期分圧、k=krk = k_rです。
したがって、25分後のアゾメタンの分圧P(CH3N2CH3)P(CH_3N_2CH_3)は、
P(CH3N2CH3)=200×e(1.40×103×1500)kPa=200×e2.1kPa200×0.1225kPa24.5kPaP(CH_3N_2CH_3) = 200 \times e^{-(1.40 \times 10^{-3} \times 1500)} kPa = 200 \times e^{-2.1} kPa \approx 200 \times 0.1225 kPa \approx 24.5 kPa
(4) 25分後の全圧
アゾメタンの初期分圧をP0P_0とすると、P0=200kPaP_0 = 200 kPaです。反応式から、CH3N2CH3C2H6+N2CH_3N_2CH_3 \rightarrow C_2H_6 + N_2より、アゾメタンが分解されると同じモル数のエタンと窒素が生成します。
25分後のアゾメタンの分圧は24.5kPa24.5 kPaなので、分解されたアゾメタンの分圧は20024.5=175.5kPa200 - 24.5 = 175.5 kPaです。
したがって、25分後のエタンの分圧も窒素の分圧も175.5kPa175.5 kPaです。
25分後の全圧は、アゾメタン、エタン、窒素の分圧の合計なので、
Ptotal=P(CH3N2CH3)+P(C2H6)+P(N2)=24.5+175.5+175.5=375.5kPa376kPaP_{total} = P(CH_3N_2CH_3) + P(C_2H_6) + P(N_2) = 24.5 + 175.5 + 175.5 = 375.5 kPa \approx 376 kPa

3. 最終的な答え

(1) CH3N2CH3C2H6+N2CH_3N_2CH_3 \rightarrow C_2H_6 + N_2
(2) 半減期: 495 秒
(3) 25分後のCH3N2CH3CH_3N_2CH_3の分圧: 24.5 kPa
(4) 25分後の全圧: 376 kPa

「応用数学」の関連問題

生産者に1単位あたり1.8ドルの課税を行った結果、価格が5ドルになった時の、消費者の負担額、生産者の負担額、および消費者に課税負担をさせた場合の消費者の負担額を求める問題。

ミクロ経済学需要と供給均衡価格消費者負担生産者負担
2025/7/27

質量がそれぞれ0.2kgと0.3kgの物体AとBが軽い糸でつながれており、なめらかな水平面上に置かれている。物体Aには左向きに1.0Nの力、物体Bには右向きに1.5Nの力が加えられている。(1)物体A...

物理運動方程式力学加速度張力
2025/7/27

長さ120mの鉄橋を電車Aが渡るのに8秒かかる。電車Bは秒速20mで長さ100mである。電車Aと電車Bが出会ってからすれ違うのに4秒かかる。電車Aの速さと長さを求めよ。

速さ距離方程式相対速度
2025/7/27

ある物質Aの分解反応について、以下の4つの問いに答えます。 (1) Aの分解反応の反応次数を答えます。 (2) 87℃におけるAの半減期を求め、初濃度100 mg/mLの場合の残存濃度と時間の関係を表...

化学反応速度論一次反応半減期活性化エネルギーアレニウスの式指数関数
2025/7/27

(1) ばね定数 $k$、自然長からの伸びが $x$ のばねの弾性力の大きさを求める。 (2) 7.6 N の力を加えた時に自然長から 30 cm だけ伸びるばねのばね定数を求める。 (3) 天井に固...

物理力学フックの法則ばね
2025/7/27

質量がそれぞれ200 kgの物体Aと500 kgの物体Bが、滑らかな水平面上に置かれ、質量を無視できる軽い糸で互いに引き合っている。物体Bが糸を引く力が100 Nになるように糸をたぐり寄せるとき、2....

力学運動方程式ニュートンの法則等加速度運動
2025/7/27

薬物Aの水に対する溶解度は5.25 w/v%、分解速度定数は $2.00 \times 10^{-2} h^{-1}$ である。薬物1.20gを水10.0mLに懸濁させたとき、残存率が50.0%と25...

微分方程式化学反応速度論一次反応対数
2025/7/27

ラグランジュの乗数法を用いて、$z = x + y$ が条件 $x^2 + 4y^2 = 4$ のもとで極値をとる候補点を求める。

ラグランジュの乗数法最適化多変数関数極値
2025/7/27

地面上の点Oから小石を仰角$\theta$、初速$v_0$で斜めに投げ上げたとき、以下の2つを重力加速度$g$、$v_0$、$\theta$を用いて表す問題です。 * 小石の最高到達点の高さ * ...

力学物理放物運動三角関数等加速度運動
2025/7/27

与えられたアルゴリズムを実行した後の変数 $a$ の値を求める問題です。「左辺 ← 式」は、式の計算結果を左辺の変数に代入することを意味します。

アルゴリズム変数代入計算
2025/7/27