薬物Aの水に対する溶解度は5.25 w/v%、分解速度定数は $2.00 \times 10^{-2} h^{-1}$ である。薬物1.20gを水10.0mLに懸濁させたとき、残存率が50.0%と25.0%になるのはそれぞれ懸濁してから何時間後かを求める問題。ただし、溶解速度は分解速度に比べて十分に速いものとする。

応用数学微分方程式化学反応速度論一次反応対数
2025/7/27

1. 問題の内容

薬物Aの水に対する溶解度は5.25 w/v%、分解速度定数は 2.00×102h12.00 \times 10^{-2} h^{-1} である。薬物1.20gを水10.0mLに懸濁させたとき、残存率が50.0%と25.0%になるのはそれぞれ懸濁してから何時間後かを求める問題。ただし、溶解速度は分解速度に比べて十分に速いものとする。

2. 解き方の手順

まず、薬物Aの溶解度を質量/体積パーセント濃度(w/v%)から、単位をg/mLに変換します。
5.25w/v%=5.25g100mL=0.0525g/mL5.25 w/v\% = \frac{5.25 g}{100 mL} = 0.0525 g/mL
次に、10.0mLの水に溶ける薬物Aの最大質量を計算します。
0.0525g/mL×10.0mL=0.525g0.0525 g/mL \times 10.0 mL = 0.525 g
したがって、1.20gの薬物を10.0mLの水に懸濁させると、溶解する量は0.525gであり、未溶解量は
1.20g0.525g=0.675g1.20 g - 0.525 g = 0.675 g となります。
溶液中の薬物濃度は0.525gであり、未溶解の薬物濃度は0.675gとなります。
一次反応速度式に従う分解反応なので、以下の式が成立します。
ln(CtC0)=ktln(\frac{C_t}{C_0}) = -kt
ここで、
CtC_t は時間 t における薬物Aの濃度(溶解している薬物のみが分解されるので、溶液中の濃度を考えます)、
C0C_0 は初期濃度、
kk は分解速度定数 (2.00×102h12.00 \times 10^{-2} h^{-1})、
tt は時間です。
残存率が50.0%のとき、
Ct=0.5×0.525g=0.2625gC_t = 0.5 \times 0.525 g = 0.2625 g
C0=0.525gC_0 = 0.525 g
ln(0.2625g0.525g)=2.00×102h1×tln(\frac{0.2625 g}{0.525 g}) = -2.00 \times 10^{-2} h^{-1} \times t
ln(0.5)=2.00×102h1×tln(0.5) = -2.00 \times 10^{-2} h^{-1} \times t
t=ln(0.5)2.00×102h=0.69310.02h34.66ht = \frac{ln(0.5)}{-2.00 \times 10^{-2}} h = \frac{-0.6931}{-0.02} h \approx 34.66 h
有効数字2桁で答えるので、35時間
残存率が25.0%のとき、
Ct=0.25×0.525g=0.13125gC_t = 0.25 \times 0.525 g = 0.13125 g
C0=0.525gC_0 = 0.525 g
ln(0.13125g0.525g)=2.00×102h1×tln(\frac{0.13125 g}{0.525 g}) = -2.00 \times 10^{-2} h^{-1} \times t
ln(0.25)=2.00×102h1×tln(0.25) = -2.00 \times 10^{-2} h^{-1} \times t
t=ln(0.25)2.00×102h=1.38630.02h69.31ht = \frac{ln(0.25)}{-2.00 \times 10^{-2}} h = \frac{-1.3863}{-0.02} h \approx 69.31 h
有効数字2桁で答えるので、69時間

3. 最終的な答え

残存率が50.0%になるのは35時間後、残存率が25.0%になるのは69時間後。

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