X=(acbd) とおきます。このとき、X2=X⋅X を計算すると X2=(acbd)(acbd)=(a2+bcac+cdab+bdbc+d2) これが単位行列 E=(1001) に等しくなるので、次の連立方程式を得ます。 \begin{align*} a^2 + bc &= 1 \\ ab + bd &= 0 \\ ac + cd &= 0 \\ bc + d^2 &= 1 \end{align*}
2番目の式から b(a+d)=0、3番目の式から c(a+d)=0 が得られます。 (1) a+d=0 のとき、b=0 かつ c=0 となります。 このとき、連立方程式は a2=1 かつ d2=1 となるので、a=±1 かつ d=±1 です。 したがって、X=(1001), X=(100−1), X=(−1001), X=(−100−1) が解となります。 (2) a+d=0 のとき、d=−a となります。 このとき、連立方程式の1番目の式から a2+bc=1、すなわち bc=1−a2 となります。 X=(acb−a) と表すことができ、bc=1−a2 を満たします。 まとめると、求める行列は
X=(1001), X=(100−1), X=(−1001), X=(−100−1), X=(acb−a) (ただし、bc=1−a2) となります。