半径 $r$、質量 $m$ の球体が、高さ $h$ の斜面を転がり落ちる。 i. 斜面下端での球体の速度 $v$ を求める。 ii. 摩擦のない斜面で質点を滑らせた場合と比較して、並進運動のエネルギーの減少分が回転運動のエネルギーとなっていることを確認する。
2025/7/28
1. 問題の内容
半径 、質量 の球体が、高さ の斜面を転がり落ちる。
i. 斜面下端での球体の速度 を求める。
ii. 摩擦のない斜面で質点を滑らせた場合と比較して、並進運動のエネルギーの減少分が回転運動のエネルギーとなっていることを確認する。
2. 解き方の手順
i. エネルギー保存則を用いる。球体の初期位置におけるポテンシャルエネルギーは である。斜面下端では、このエネルギーは並進運動のエネルギー と回転運動のエネルギー に変換される。ここで は球体の慣性モーメントであり、 となる。 は回転角速度であり、の関係がある。
エネルギー保存則より、
ii. 摩擦のない斜面を質点が滑り降りる場合、エネルギー保存則から、
この場合、並進運動のエネルギーは である。
球が転がり落ちる場合は、並進運動のエネルギーは 。
回転運動のエネルギーは 。
並進運動のエネルギーの減少分は 。
これは回転運動のエネルギーに等しい。
3. 最終的な答え
i. 斜面下端での速度:
ii. 並進運動のエネルギーの減少分が回転運動のエネルギーとなっていることが確認できた。