与えられた回路において、以下の問いに答えます。 (a) 端子間のアドミタンス $Y$ を求めます。 (b) 端子間に電圧 $V = 100 \angle 0^\circ$ [V] を加えたとき、電流 $I_1$, $I_2$ と、端子間を流れる電流 $I$ を求めます。 与えられている値は以下の通りです。 $Z_1 = 0.2 \angle 60^\circ$ [Ω] $Y_2 = 5 \angle -30^\circ$ [S]

応用数学電気回路アドミタンス複素数インピーダンス交流回路
2025/7/28

1. 問題の内容

与えられた回路において、以下の問いに答えます。
(a) 端子間のアドミタンス YY を求めます。
(b) 端子間に電圧 V=1000V = 100 \angle 0^\circ [V] を加えたとき、電流 I1I_1, I2I_2 と、端子間を流れる電流 II を求めます。
与えられている値は以下の通りです。
Z1=0.260Z_1 = 0.2 \angle 60^\circ [Ω]
Y2=530Y_2 = 5 \angle -30^\circ [S]

2. 解き方の手順

(a) 端子間のアドミタンス YY を求める。
並列回路のアドミタンスは、各アドミタンスの和で求められます。
Z1Z_1 のアドミタンス Y1Y_1 は、
Y1=1Z1=10.260=560Y_1 = \frac{1}{Z_1} = \frac{1}{0.2 \angle 60^\circ} = 5 \angle -60^\circ [S]
端子間のアドミタンス YY は、
Y=Y1+Y2Y = Y_1 + Y_2
Y=560+530Y = 5 \angle -60^\circ + 5 \angle -30^\circ
極座標から直交座標に変換します。
560=5(cos(60)+jsin(60))=5(0.5j0.866)=2.5j4.335 \angle -60^\circ = 5(\cos(-60^\circ) + j\sin(-60^\circ)) = 5(0.5 - j0.866) = 2.5 - j4.33
530=5(cos(30)+jsin(30))=5(0.866j0.5)=4.33j2.55 \angle -30^\circ = 5(\cos(-30^\circ) + j\sin(-30^\circ)) = 5(0.866 - j0.5) = 4.33 - j2.5
Y=(2.5j4.33)+(4.33j2.5)=6.83j6.83Y = (2.5 - j4.33) + (4.33 - j2.5) = 6.83 - j6.83
直交座標から極座標に変換します。
Y=6.832+(6.83)2=2×6.832=6.8329.66|Y| = \sqrt{6.83^2 + (-6.83)^2} = \sqrt{2 \times 6.83^2} = 6.83\sqrt{2} \approx 9.66
Y=arctan(6.836.83)=arctan(1)=45\angle Y = \arctan\left(\frac{-6.83}{6.83}\right) = \arctan(-1) = -45^\circ
したがって、Y=9.6645Y = 9.66 \angle -45^\circ [S]
(b) 各電流 I1I_1, I2I_2 と、端子間を流れる電流 II を求める。
与えられた電圧は V=1000V = 100 \angle 0^\circ [V] です。
I1=V×Y1=1000×560=50060I_1 = V \times Y_1 = 100 \angle 0^\circ \times 5 \angle -60^\circ = 500 \angle -60^\circ [A]
I2=V×Y2=1000×530=50030I_2 = V \times Y_2 = 100 \angle 0^\circ \times 5 \angle -30^\circ = 500 \angle -30^\circ [A]
I=V×Y=1000×9.6645=96645I = V \times Y = 100 \angle 0^\circ \times 9.66 \angle -45^\circ = 966 \angle -45^\circ [A]

3. 最終的な答え

(a) Y=9.6645Y = 9.66 \angle -45^\circ [S]
(b) I1=50060I_1 = 500 \angle -60^\circ [A]
I2=50030I_2 = 500 \angle -30^\circ [A]
I=96645I = 966 \angle -45^\circ [A]

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