回路のアドミタンス $Y$ の複素数表示と極表示を求め、端子 a-b 間に電流 $I=10 \angle 90^\circ$ [A] が流れているときの電圧 $V$ を求める問題です。与えられたアドミタンスは $Y_1 = 30 + j30\sqrt{3}$ [S]、 $Y_2 = 20 + j20\sqrt{3}$ [S] です。

1. 問題の内容

回路のアドミタンス $Y$ の複素数表示と極表示を求め、端子 a-b 間に電流 $I=10 \angle 90^\circ$ [A] が流れているときの電圧 $V$ を求める問題です。与えられたアドミタンスは $Y_1 = 30 + j30\sqrt{3}$ [S]、 $Y_2 = 20 + j20\sqrt{3}$ [S] です。

2. 解き方の手順

(1) 並列アドミタンスの計算

並列回路のアドミタンスは、各アドミタンスの和で求められます。

$Y = Y_1 + Y_2$

$Y = (30 + j30\sqrt{3}) + (20 + j20\sqrt{3})$

$Y = 50 + j50\sqrt{3}$ [S]

(2) 極表示への変換

複素数 $Y = a + jb$ の極表示は $Y = r \angle \theta$ であり、$r = \sqrt{a^2 + b^2}$、$\theta = \arctan(\frac{b}{a})$ で求められます。

$r = \sqrt{50^2 + (50\sqrt{3})^2} = \sqrt{2500 + 7500} = \sqrt{10000} = 100$

$\theta = \arctan(\frac{50\sqrt{3}}{50}) = \arctan(\sqrt{3}) = 60^\circ$

したがって、$Y = 100 \angle 60^\circ$ [S]

(3) 電圧の計算

電圧 $V$ は、電流 $I$ をアドミタンス $Y$ で割ることで求められます。

$V = \frac{I}{Y}$

極表示の割り算は、絶対値を割り、偏角を引きます。

$V = \frac{10 \angle 90^\circ}{100 \angle 60^\circ}$

$V = \frac{10}{100} \angle (90^\circ - 60^\circ)$

$V = 0.1 \angle 30^\circ$ [V]

3. 最終的な答え

アドミタンスの複素数表示：$Y = 50 + j50\sqrt{3}$ [S]

アドミタンスの極表示：$Y = 100 \angle 60^\circ$ [S]

電圧：$V = 0.1 \angle 30^\circ$ [V]