円に内接する四角形ABCDにおいて、$AB=1$, $BC=CD=\sqrt{2}$, $DA=\sqrt{3}$とする。 (1) $\cos A$, $BD$, $OC$(円の中心からCまでの距離、すなわち円の半径)を求める。 (2) 四角形ABCDの面積を求める。 (3) $AC^2$を求め、それを利用して$\cos 75^\circ$を求める。

幾何学円に内接する四角形余弦定理正弦定理面積三角比
2025/7/28

1. 問題の内容

円に内接する四角形ABCDにおいて、AB=1AB=1, BC=CD=2BC=CD=\sqrt{2}, DA=3DA=\sqrt{3}とする。
(1) cosA\cos A, BDBD, OCOC(円の中心からCまでの距離、すなわち円の半径)を求める。
(2) 四角形ABCDの面積を求める。
(3) AC2AC^2を求め、それを利用してcos75\cos 75^\circを求める。

2. 解き方の手順

(1) cosA\cos Aについて:
三角形ABDにおいて余弦定理を用いると、
BD2=AB2+AD22(AB)(AD)cosA=12+(3)22(1)(3)cosA=423cosABD^2 = AB^2 + AD^2 - 2(AB)(AD) \cos A = 1^2 + (\sqrt{3})^2 - 2(1)(\sqrt{3}) \cos A = 4 - 2\sqrt{3} \cos A
三角形BCDにおいて余弦定理を用いると、
BD2=BC2+CD22(BC)(CD)cosC=(2)2+(2)22(2)(2)cosC=44cosCBD^2 = BC^2 + CD^2 - 2(BC)(CD) \cos C = (\sqrt{2})^2 + (\sqrt{2})^2 - 2(\sqrt{2})(\sqrt{2}) \cos C = 4 - 4 \cos C
四角形ABCDは円に内接するので、A+C=180A+C=180^\circ, C=180AC = 180^\circ - AcosC=cos(180A)=cosA\cos C = \cos (180^\circ - A) = - \cos A
したがって、423cosA=44(cosA)=4+4cosA4 - 2\sqrt{3} \cos A = 4 - 4 (-\cos A) = 4 + 4 \cos A
23cosA=4cosA- 2\sqrt{3} \cos A = 4 \cos A
cosA(4+23)=0\cos A(4+2\sqrt{3})=0なので、
BD2=423cosA=44(cosA)BD^2 = 4 - 2 \sqrt{3} \cos A = 4-4(-\cos A)
4cosA+23cosA=04\cos A + 2\sqrt{3} \cos A = 0
cosA(4+23)=0\cos A (4 + 2\sqrt{3}) = 0
cosA=0\cos A = 0
BDBDについて:
cosA=0\cos A = 0より、BD2=423cosA=423(0)=4BD^2 = 4 - 2\sqrt{3} \cos A = 4 - 2\sqrt{3} (0) = 4, よってBD=2BD = 2
OCOCについて:
円の中心をOとする。BCD=180BAD=18090=90\angle BCD = 180^{\circ} - \angle BAD = 180^\circ - 90^\circ = 90^\circ
三角形BCDで正弦定理を使うと、
BDsinBCD=2OC \frac{BD}{\sin \angle BCD} = 2OC
2sin90=2OC\frac{2}{\sin 90^\circ} = 2OC
21=2OC\frac{2}{1} = 2OC, よってOC=1OC=1
(2) 四角形ABCDの面積について:
四角形ABCDの面積は、三角形ABDの面積と三角形BCDの面積の和である。
三角形ABDの面積は、12(AB)(AD)sinA=12(1)(3)sin90=32\frac{1}{2} (AB)(AD) \sin A = \frac{1}{2} (1)(\sqrt{3}) \sin 90^\circ = \frac{\sqrt{3}}{2}
三角形BCDの面積は、12(BC)(CD)sinC=12(2)(2)sin90=1\frac{1}{2} (BC)(CD) \sin C = \frac{1}{2} (\sqrt{2})(\sqrt{2}) \sin 90^\circ = 1
したがって、四角形ABCDの面積は32+1=2+32\frac{\sqrt{3}}{2} + 1 = \frac{2+\sqrt{3}}{2}
(3) AC2AC^2について:
三角形ABCにおいて余弦定理を用いると、
AC2=AB2+BC22(AB)(BC)cosB=12+(2)22(1)(2)cosB=322cosBAC^2 = AB^2 + BC^2 - 2(AB)(BC) \cos B = 1^2 + (\sqrt{2})^2 - 2(1)(\sqrt{2}) \cos B = 3 - 2\sqrt{2} \cos B
三角形ADCにおいて余弦定理を用いると、
AC2=AD2+DC22(AD)(DC)cosD=(3)2+(2)22(3)(2)cosD=526cosDAC^2 = AD^2 + DC^2 - 2(AD)(DC) \cos D = (\sqrt{3})^2 + (\sqrt{2})^2 - 2(\sqrt{3})(\sqrt{2}) \cos D = 5 - 2\sqrt{6} \cos D
四角形ABCDは円に内接するので、B+D=180B+D=180^\circ, D=180BD = 180^\circ - BcosD=cos(180B)=cosB\cos D = \cos (180^\circ - B) = - \cos B
したがって、AC2=526(cosB)=5+26cosBAC^2 = 5 - 2\sqrt{6} (-\cos B) = 5 + 2\sqrt{6} \cos B
ゆえに、322cosB=5+26cosB3 - 2\sqrt{2} \cos B = 5 + 2\sqrt{6} \cos B
2=(26+22)cosB-2 = (2\sqrt{6} + 2\sqrt{2}) \cos B
cosB=226+22=16+2=(62)(6+2)(62)=(62)62=6+24\cos B = \frac{-2}{2\sqrt{6} + 2\sqrt{2}} = \frac{-1}{\sqrt{6} + \sqrt{2}} = \frac{-(\sqrt{6} - \sqrt{2})}{(\sqrt{6} + \sqrt{2})(\sqrt{6} - \sqrt{2})} = \frac{-(\sqrt{6} - \sqrt{2})}{6 - 2} = \frac{-\sqrt{6} + \sqrt{2}}{4}
AC2=322cosB=322(6+24)=312+22=3+2322=3+31=2+3AC^2 = 3 - 2\sqrt{2} \cos B = 3 - 2\sqrt{2} (\frac{-\sqrt{6} + \sqrt{2}}{4}) = 3 - \frac{-\sqrt{12} + 2}{2} = 3 + \frac{2\sqrt{3} - 2}{2} = 3 + \sqrt{3} - 1 = 2 + \sqrt{3}
cos75\cos 75^\circについて:
cos75=cos(45+30)=cos45cos30sin45sin30=22322212=624\cos 75^\circ = \cos (45^\circ + 30^\circ) = \cos 45^\circ \cos 30^\circ - \sin 45^\circ \sin 30^\circ = \frac{\sqrt{2}}{2} \frac{\sqrt{3}}{2} - \frac{\sqrt{2}}{2} \frac{1}{2} = \frac{\sqrt{6} - \sqrt{2}}{4}

3. 最終的な答え

(1) cosA=0\cos A = 0, BD=2BD = 2, OC=1OC = 1
(2) 四角形ABCDの面積 = 2+32\frac{2+\sqrt{3}}{2}
(3) AC2=2+3AC^2 = 2+\sqrt{3}, cos75=624\cos 75^\circ = \frac{\sqrt{6}-\sqrt{2}}{4}
13: ア
14: イ
15: ア
16: ウ
17: ウ
18: ア

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