$a > 0$, $b > 0$ のとき、以下の不等式を証明し、等号が成り立つ場合を調べる。 (1) $\frac{a}{2} + \frac{1}{2a} \ge 1$ (2) $\frac{b}{2a} + \frac{2a}{b} \ge 2$

代数学不等式相加相乗平均証明
2025/7/28

1. 問題の内容

a>0a > 0, b>0b > 0 のとき、以下の不等式を証明し、等号が成り立つ場合を調べる。
(1) a2+12a1\frac{a}{2} + \frac{1}{2a} \ge 1
(2) b2a+2ab2\frac{b}{2a} + \frac{2a}{b} \ge 2

2. 解き方の手順

(1) 相加平均・相乗平均の不等式を利用する。
a>0a > 0 より、a2>0\frac{a}{2} > 0, 12a>0\frac{1}{2a} > 0 である。
相加平均・相乗平均の不等式より、
a2+12a2a212a\frac{\frac{a}{2} + \frac{1}{2a}}{2} \ge \sqrt{\frac{a}{2} \cdot \frac{1}{2a}}
a2+12a214\frac{a}{2} + \frac{1}{2a} \ge 2\sqrt{\frac{1}{4}}
a2+12a212\frac{a}{2} + \frac{1}{2a} \ge 2 \cdot \frac{1}{2}
a2+12a1\frac{a}{2} + \frac{1}{2a} \ge 1
等号が成り立つのは、a2=12a\frac{a}{2} = \frac{1}{2a} のときなので、
a2=1a^2 = 1
a>0a > 0 より、a=1a = 1
(2) 相加平均・相乗平均の不等式を利用する。
a>0a > 0, b>0b > 0 より、b2a>0\frac{b}{2a} > 0, 2ab>0\frac{2a}{b} > 0 である。
相加平均・相乗平均の不等式より、
b2a+2ab2b2a2ab\frac{\frac{b}{2a} + \frac{2a}{b}}{2} \ge \sqrt{\frac{b}{2a} \cdot \frac{2a}{b}}
b2a+2ab21\frac{b}{2a} + \frac{2a}{b} \ge 2\sqrt{1}
b2a+2ab2\frac{b}{2a} + \frac{2a}{b} \ge 2
等号が成り立つのは、b2a=2ab\frac{b}{2a} = \frac{2a}{b} のときなので、
b2=4a2b^2 = 4a^2
b>0b > 0, a>0a > 0 より、b=2ab = 2a

3. 最終的な答え

(1) a2+12a1\frac{a}{2} + \frac{1}{2a} \ge 1 が成り立つ。等号が成り立つのは a=1a = 1 のとき。
(2) b2a+2ab2\frac{b}{2a} + \frac{2a}{b} \ge 2 が成り立つ。等号が成り立つのは b=2ab = 2a のとき。

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