多項式 $P(x) = x^3 - (k-1)x^2 + (3k-6)x + 4k - 6$ が与えられている。ここで、$k$ は実数の定数である。以下の3つの問いに答える。 (1) $P(x)$ を $x+1$ で割ったときの商を求める。 (2) 方程式 $P(x) = 0$ が異なる3つの実数解を持つような $k$ の値の範囲を求め、さらに、その3つの実数解の積が1となるような $k$ の値を求める。 (3) 方程式 $P(x) = 0$ が異なる3つの実数解を持ち、すべての解が $-2 < x < 1$ を満たすとき、$k$ のとり得る値の範囲を求める。
2025/7/28
1. 問題の内容
多項式 が与えられている。ここで、 は実数の定数である。以下の3つの問いに答える。
(1) を で割ったときの商を求める。
(2) 方程式 が異なる3つの実数解を持つような の値の範囲を求め、さらに、その3つの実数解の積が1となるような の値を求める。
(3) 方程式 が異なる3つの実数解を持ち、すべての解が を満たすとき、 のとり得る値の範囲を求める。
2. 解き方の手順
(1) を で割った商を求めるために、実際に割り算を行う。
となるような (商) と (余り) を求める。
したがって、 は で割り切れる。
実際に割り算をすると、 となる。
よって、商は である。
(2) が異なる3つの実数解を持つためには、2次方程式 が 以外の異なる2つの実数解を持つ必要がある。
まず、 が解でないことから より すなわち より 。
次に、2次方程式が異なる2つの実数解を持つための条件は、判別式 である。
解の公式より、
したがって、 または 。
より、 または または または 。
3つの実数解の積が1となる条件は、 であり、 である。
2次方程式の解と係数の関係より、。
したがって、 より なので 。
であり、これは を満たす。
(3) の2つの解を とすると、 が成り立つ。
とおく。
まず、 なので、 は条件を満たす。 が を満たす必要がある。
より より なので 。
より より なので 。
軸の位置 が を満たすので、。
判別式 は既に または で求めている。
かつ かつ を満たす の範囲を求める。
したがって、
より、 は存在する。
であるから、.
しかし、 との条件より、 であることを考慮すると,
3. 最終的な答え
(1) 商:
(2) の範囲: または (ただし ),
(3) の範囲: