次の無限級数の和を求めます。 $\frac{3}{1\cdot2} + \frac{3}{2\cdot3} + \frac{3}{3\cdot4} + \cdots + \frac{3}{n(n+1)} + \cdots$

解析学無限級数部分分数分解伸縮和極限
2025/7/29

1. 問題の内容

次の無限級数の和を求めます。
312+323+334++3n(n+1)+\frac{3}{1\cdot2} + \frac{3}{2\cdot3} + \frac{3}{3\cdot4} + \cdots + \frac{3}{n(n+1)} + \cdots

2. 解き方の手順

この級数は、各項を部分分数分解することで計算できます。
1n(n+1)=1n1n+1\frac{1}{n(n+1)} = \frac{1}{n} - \frac{1}{n+1}
であるため、
3n(n+1)=3(1n1n+1)\frac{3}{n(n+1)} = 3(\frac{1}{n} - \frac{1}{n+1})
となります。
よって、第 nn 項までの部分和 SnS_n は、
Sn=k=1n3k(k+1)=k=1n3(1k1k+1)=3k=1n(1k1k+1)S_n = \sum_{k=1}^{n} \frac{3}{k(k+1)} = \sum_{k=1}^{n} 3(\frac{1}{k} - \frac{1}{k+1}) = 3 \sum_{k=1}^{n} (\frac{1}{k} - \frac{1}{k+1})
これは、伸縮和(telescoping sum)になっているので、
Sn=3[(112)+(1213)+(1314)++(1n1n+1)]S_n = 3 [ (1 - \frac{1}{2}) + (\frac{1}{2} - \frac{1}{3}) + (\frac{1}{3} - \frac{1}{4}) + \cdots + (\frac{1}{n} - \frac{1}{n+1}) ]
Sn=3(11n+1)S_n = 3 (1 - \frac{1}{n+1})
となります。
無限級数の和は、nn \to \infty のときの SnS_n の極限を取ることで求められます。
limnSn=limn3(11n+1)=3(10)=3\lim_{n \to \infty} S_n = \lim_{n \to \infty} 3 (1 - \frac{1}{n+1}) = 3 (1 - 0) = 3

3. 最終的な答え

3

「解析学」の関連問題

不等式 $\cos 2x + cx^2 \geq 1$ がすべての実数 $x$ について成り立つような定数 $c$ の値の範囲を求める問題です。

不等式三角関数極限微分
2025/7/30

$a$を正の定数とする。曲線 $C_1: y = x \log x$ と $C_2: y = ax^2$ の両方に接する直線の本数を求める。ただし、$\lim_{x \to \infty} \frac...

微分接線対数関数曲線方程式の解の個数
2025/7/30

$C_1$ 上の点 $(s, s\log s)$ における接線を求める。 $y' = \log x + 1$ なので、接線の傾きは $\log s + 1$。 接線の方程式は ...

接線微分対数関数関数の増減極限
2025/7/30

すべての自然数 $n$ に対して、不等式 $\frac{1}{\sqrt{1}} + \frac{1}{\sqrt{3}} + \frac{1}{\sqrt{5}} + \dots + \frac{1...

数学的帰納法不等式級数
2025/7/30

次の3つの極限値を求める問題です。 (1) $\lim_{x\to 0} \frac{\sin(-1 + \cos(\cos(x) - 1))}{x^4}$ (2) $\lim_{x\to \inft...

極限テイラー展開関数の極限
2025/7/30

関数 $f(x) = 2\cos x - \sin 2x$ ($0 \le x \le 2\pi$)の極値を求める。

三角関数微分極値増減表
2025/7/30

(1) 不定積分 $\int \frac{dx}{x^3+8}$ を求める。 (2) 不定積分 $\int \frac{dx}{x^4-1}$ を求める。

不定積分部分分数分解積分計算
2025/7/30

関数 $f(x) = xe^{-x^2}$ ($-1 \le x \le 1$)について、以下の問いに答えます。 (1) 関数 $f(x)$ の極値を求めます。 (2) 曲線 $y = f(x)$ の...

微分極値変曲点関数のグラフ
2025/7/30

次の3つの関数の導関数を求める問題です。 (1) $y = \frac{x}{\log x}$ (2) $y = \arctan\left(\frac{x}{\sqrt{1+x^2}}\right)$...

導関数微分合成関数の微分商の微分
2025/7/30

$\lim_{x \to 4} x^2$ を計算する問題です。

極限解析連続関数
2025/7/30