この問題は、写像に関する定理とその証明の穴埋め問題です。具体的には、(1)定理の仮定部分にある3つの空欄を埋め、(2)与えられた定理の証明の未完成部分を完成させる必要があります。

離散数学写像単射合成写像証明
2025/7/29

1. 問題の内容

この問題は、写像に関する定理とその証明の穴埋め問題です。具体的には、(1)定理の仮定部分にある3つの空欄を埋め、(2)与えられた定理の証明の未完成部分を完成させる必要があります。

2. 解き方の手順

(1) の穴埋め
* 1つ目の空欄: 写像 f:STf: S \rightarrow T が何射であるべきかを考えます。g1f=g2fg_1 \circ f = g_2 \circ f から g1=g2g_1 = g_2 を導くためには、ff は単射である必要があります。なぜなら、単射であれば、f(s1)=f(s2)f(s_1)=f(s_2) ならば s1=s2s_1=s_2 が言え、合成写像の結果が等しいことから、元の写像が等しいことが導けるからです。
* 2つ目の空欄: 証明の最初に「任意の α\alpha \in 」とあるので、α\alpha が属する集合を書きます。写像 ff の定義域は SS なので、α\alphaSS の要素である必要があります。
* 3つ目の空欄: 証明すべきことは、g1=g2g_1 = g_2 を示すことです。任意の αS\alpha \in S に対して、g1(α)=g2(α)g_1(\alpha) = g_2(\alpha) を示す必要があるため、g1(f(α))=g2(f(α))g_1(f(\alpha)) = g_2(f(\alpha)) を証明する必要があります。
(2) 証明の穴埋め
定理の仮定より、g1f=g2fg_1 \circ f = g_2 \circ f が成り立つので、任意の αS\alpha \in S に対して、g1(f(α))=g2(f(α))g_1(f(\alpha)) = g_2(f(\alpha)) が成り立ちます。
f(α)f(\alpha)TT の要素なので、t=f(α)t = f(\alpha) とおくと、g1(t)=g2(t)g_1(t) = g_2(t) が任意の tTt \in T に対して成り立つことになります。したがって、g1=g2g_1 = g_2 が成り立ちます。

3. 最終的な答え

(1)
* 1つ目の空欄: 単
* 2つ目の空欄: SS
* 3つ目の空欄: g1(f(α))=g2(f(α))g_1(f(\alpha)) = g_2(f(\alpha))
(2) 証明の続き:
任意の αS\alpha \in S をとる。
t=f(α)t = f(\alpha) とおくと、tTt \in T である。
仮定より、g1(f(α))=g2(f(α))g_1(f(\alpha)) = g_2(f(\alpha)) が成り立つので、g1(t)=g2(t)g_1(t) = g_2(t) が成り立つ。
これは任意の tTt \in T に対して成り立つので、g1=g2g_1 = g_2 が成り立つ。
(証明終)

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