数列$\{a_n\}$の一般項を求める問題です。具体的には、以下の2つの数列について一般項を求めます。 (1) $a_1 = 1$, $a_{n+1} = 3a_n + 5^n$ ($n = 1, 2, \dots$) (2) $a_1 = 1$, $a_{n+1} = \frac{a_n}{2na_n + 3}$ ($n = 1, 2, \dots$)

1. 問題の内容

数列$\{a_n\}$の一般項を求める問題です。具体的には、以下の2つの数列について一般項を求めます。

(1) $a_1 = 1$, $a_{n+1} = 3a_n + 5^n$ ($n = 1, 2, \dots$)

(2) $a_1 = 1$, $a_{n+1} = \frac{a_n}{2na_n + 3}$ ($n = 1, 2, \dots$)

2. 解き方の手順

(1) $a_{n+1} = 3a_n + 5^n$ の場合:

まず、$5^{n+1}$で両辺を割ります。

$\frac{a_{n+1}}{5^{n+1}} = \frac{3}{5} \frac{a_n}{5^n} + \frac{1}{5}$

ここで、$b_n = \frac{a_n}{5^n}$とおくと、

$b_{n+1} = \frac{3}{5} b_n + \frac{1}{5}$

これは等差数列に変形できるので、特性方程式 $x = \frac{3}{5}x + \frac{1}{5}$ を解くと、 $x = \frac{1}{2}$ となります。したがって、

$b_{n+1} - \frac{1}{2} = \frac{3}{5} (b_n - \frac{1}{2})$

数列$\{b_n - \frac{1}{2}\}$ は、初項 $b_1 - \frac{1}{2} = \frac{a_1}{5^1} - \frac{1}{2} = \frac{1}{5} - \frac{1}{2} = -\frac{3}{10}$, 公比 $\frac{3}{5}$ の等比数列なので、

$b_n - \frac{1}{2} = -\frac{3}{10} \left(\frac{3}{5}\right)^{n-1}$

$b_n = \frac{1}{2} - \frac{3}{10} \left(\frac{3}{5}\right)^{n-1} = \frac{1}{2} - \frac{1}{2} \left(\frac{3}{5}\right)^{n}$

$b_n = \frac{1}{2} \left(1 - \left(\frac{3}{5}\right)^{n}\right)$

$a_n = 5^n b_n$ であるから、

$a_n = \frac{5^n}{2} \left(1 - \left(\frac{3}{5}\right)^{n}\right) = \frac{5^n - 3^n}{2}$

(2) $a_{n+1} = \frac{a_n}{2na_n + 3}$ の場合:

両辺の逆数をとると、

$\frac{1}{a_{n+1}} = \frac{2na_n + 3}{a_n} = 2n + \frac{3}{a_n}$

$b_n = \frac{1}{a_n}$ とおくと、

$b_{n+1} = 2n + 3b_n$

$b_{n+1} - b_n = 2n + 2b_n$となりそうでこれはうまくいかないので、

$b_{n+1} = 3b_n + 2n$

これは(1)と似た形の漸化式なので、解き方も似ています。

まず、$b_1 = \frac{1}{a_1} = 1$です。

次に、$b_{n+1} = 3b_n + 2n$ を $b_{n+1} +An+B = 3(b_n +A(n-1)+B)$の形に変形します。

整理すると、$b_{n+1}=3b_n + 2An -2A + 2B$となるので、

$A=1$、 $-2A+2B=0$より、$B=1$となります。

よって、$b_{n+1} + (n+1) = 3(b_n +n)$

数列$\{b_n + n\}$ は、初項 $b_1 + 1 = 1 + 1 = 2$, 公比 $3$ の等比数列なので、

$b_n + n = 2 \cdot 3^{n-1}$

$b_n = 2 \cdot 3^{n-1} - n$

したがって、

$a_n = \frac{1}{2 \cdot 3^{n-1} - n}$

3. 最終的な答え

(1) $a_n = \frac{5^n - 3^n}{2}$

(2) $a_n = \frac{1}{2 \cdot 3^{n-1} - n}$