与えられた2階非同次微分方程式 $\frac{d^2x}{dt^2} + \frac{dx}{dt} - 2x = 8t$ について、以下の問いに答える。 (1) 右辺を0にした同次微分方程式 $\frac{d^2y}{dt^2} + \frac{dy}{dt} - 2y = 0$ の一般解 $y(t)$ を求める。 (2) $x_0(t) = At + B$ (A, Bは定数) が非同次微分方程式の解であるとき、定数A, Bの値を求める。 (3) 関数 $x(t) = y(t) + x_0(t)$ が与えられた非同次微分方程式の一般解であることを示す。

解析学微分方程式2階線形微分方程式同次微分方程式非同次微分方程式一般解特性方程式
2025/7/29

1. 問題の内容

与えられた2階非同次微分方程式
d2xdt2+dxdt2x=8t\frac{d^2x}{dt^2} + \frac{dx}{dt} - 2x = 8t
について、以下の問いに答える。
(1) 右辺を0にした同次微分方程式
d2ydt2+dydt2y=0\frac{d^2y}{dt^2} + \frac{dy}{dt} - 2y = 0
の一般解 y(t)y(t) を求める。
(2) x0(t)=At+Bx_0(t) = At + B (A, Bは定数) が非同次微分方程式の解であるとき、定数A, Bの値を求める。
(3) 関数 x(t)=y(t)+x0(t)x(t) = y(t) + x_0(t) が与えられた非同次微分方程式の一般解であることを示す。

2. 解き方の手順

(1) 同次微分方程式の一般解 y(t)y(t) を求める。
特性方程式は
r2+r2=0r^2 + r - 2 = 0
(r+2)(r1)=0(r+2)(r-1) = 0
r1=1,r2=2r_1 = 1, r_2 = -2
したがって、一般解は
y(t)=C1et+C2e2ty(t) = C_1 e^t + C_2 e^{-2t} ( C1,C2C_1, C_2 は任意定数)
(2) x0(t)=At+Bx_0(t) = At + B を非同次微分方程式に代入する。
ddtx0(t)=A\frac{d}{dt}x_0(t) = A
d2dt2x0(t)=0\frac{d^2}{dt^2}x_0(t) = 0
0+A2(At+B)=8t0 + A - 2(At+B) = 8t
A2At2B=8tA - 2At - 2B = 8t
(2A)t+(A2B)=8t(-2A)t + (A-2B) = 8t
係数を比較して、
2A=8-2A = 8
A2B=0A - 2B = 0
よって、
A=4A = -4
42B=0-4 - 2B = 0
2B=4-2B = 4
B=2B = -2
(3) x(t)=y(t)+x0(t)=C1et+C2e2t4t2x(t) = y(t) + x_0(t) = C_1 e^t + C_2 e^{-2t} - 4t - 2 が非同次微分方程式の一般解であることを示す。
x(t)=y(t)+x0(t)x(t) = y(t) + x_0(t)
dxdt=dydt+dx0dt\frac{dx}{dt} = \frac{dy}{dt} + \frac{dx_0}{dt}
d2xdt2=d2ydt2+d2x0dt2\frac{d^2x}{dt^2} = \frac{d^2y}{dt^2} + \frac{d^2x_0}{dt^2}
d2xdt2+dxdt2x=(d2ydt2+dydt2y)+(d2x0dt2+dx0dt2x0)\frac{d^2x}{dt^2} + \frac{dx}{dt} - 2x = (\frac{d^2y}{dt^2} + \frac{dy}{dt} - 2y) + (\frac{d^2x_0}{dt^2} + \frac{dx_0}{dt} - 2x_0)
y(t)y(t) は同次微分方程式の解なので、
d2ydt2+dydt2y=0\frac{d^2y}{dt^2} + \frac{dy}{dt} - 2y = 0
x0(t)x_0(t) は非同次微分方程式の特殊解なので、
d2x0dt2+dx0dt2x0=8t\frac{d^2x_0}{dt^2} + \frac{dx_0}{dt} - 2x_0 = 8t
よって、
d2xdt2+dxdt2x=0+8t=8t\frac{d^2x}{dt^2} + \frac{dx}{dt} - 2x = 0 + 8t = 8t
したがって、x(t)=y(t)+x0(t)x(t) = y(t) + x_0(t) は非同次微分方程式の一般解である。

3. 最終的な答え

(1) y(t)=C1et+C2e2ty(t) = C_1 e^t + C_2 e^{-2t}
(2) A=4A = -4, B=2B = -2
(3) x(t)=y(t)+x0(t)x(t) = y(t) + x_0(t) は与えられた非同次微分方程式の一般解である。

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