関数 $f(x) = x^2 - 2ax + 2a^2 - a$ について、$1 \le x \le 5$ における最大値を $M(a)$、最小値を $m(a)$ とする。 (1) $M(a)$ と $m(a)$ の組み合わせを考える上で足りない場合をグラフで示す。 (2) 不足している場合を[4]とし、[1]~[4]のそれぞれの場合について、$a$ の値の範囲を示し、$M(a)$ と $m(a)$ を求める。 (3) $M(a) - m(a) = 9$ を満たす実数 $a$ の値を求める。

代数学二次関数最大値最小値定義域
2025/7/30

1. 問題の内容

関数 f(x)=x22ax+2a2af(x) = x^2 - 2ax + 2a^2 - a について、1x51 \le x \le 5 における最大値を M(a)M(a)、最小値を m(a)m(a) とする。
(1) M(a)M(a)m(a)m(a) の組み合わせを考える上で足りない場合をグラフで示す。
(2) 不足している場合を[4]とし、[1]~[4]のそれぞれの場合について、aa の値の範囲を示し、M(a)M(a)m(a)m(a) を求める。
(3) M(a)m(a)=9M(a) - m(a) = 9 を満たす実数 aa の値を求める。

2. 解き方の手順

(1) 関数 f(x)=x22ax+2a2af(x) = x^2 - 2ax + 2a^2 - a の軸は x=ax = a である。与えられた3つのグラフは、それぞれ軸が x=1x = 1 より左、 1x=a51 \le x = a \le 5x=5x = 5 より右の場合を示している。足りない場合は、軸が定義域よりも右にある場合(a>5a > 5)だけでなく、軸が定義域よりも左にある場合(a<1a < 1)も同様に考慮する必要がある。
軸が x=ax = a で、aa が 1 と 5 の間にある場合でも、軸が区間の中央よりも左または右にある場合を考慮する必要がある。つまり、a<3a < 3の場合と、a>3a > 3の場合を考慮する必要がある。従って、軸が定義域の中央よりも左にある場合(a<3a < 3)を[2]に含め、軸が定義域の中央よりも右にある場合(a>3a > 3)を[3]に含める必要がある。
与えられたグラフはa1a \le 1, 1a51 \le a \le 5, 5a5 \le a の場合しか考慮していない。不足しているのは x=ax = a が定義域に含まれ、軸が 1a51 \le a \le 5 の範囲にあるとき、軸が区間の中央である x=3x = 3 と比べて、1a<31 \le a < 33<a53 < a \le 5 の場合を考慮する必要がある。つまり、頂点が定義域に含まれる場合のグラフが必要である。グラフは下に凸なので、頂点で最小値をとる。したがって、[4]の場合としては、軸が 1a51 \le a \le 5 にある場合で、最小値が頂点となる場合を追加する。
グラフ([4]):下に凸で、1x51 \le x \le 5 の区間内に頂点があり、頂点の xx 座標が aa になる。
(2)
[1] a<1a < 1 のとき、 M(a)=f(5)=2510a+2a2a=2a211a+25M(a) = f(5) = 25 - 10a + 2a^2 - a = 2a^2 - 11a + 25, m(a)=f(1)=12a+2a2a=2a23a+1m(a) = f(1) = 1 - 2a + 2a^2 - a = 2a^2 - 3a + 1
[2] 1a51 \le a \le 5 のとき、m(a)=f(a)=a22a2+2a2a=a2am(a) = f(a) = a^2 - 2a^2 + 2a^2 - a = a^2 - a.
a<3a < 3 のとき、M(a)=f(5)=2510a+2a2a=2a211a+25M(a) = f(5) = 25 - 10a + 2a^2 - a = 2a^2 - 11a + 25
a>3a > 3 のとき、M(a)=f(1)=12a+2a2a=2a23a+1M(a) = f(1) = 1 - 2a + 2a^2 - a = 2a^2 - 3a + 1
[3] a>5a > 5 のとき、M(a)=f(1)=2a23a+1M(a) = f(1) = 2a^2 - 3a + 1, m(a)=f(5)=2a211a+25m(a) = f(5) = 2a^2 - 11a + 25
[4] 1a51 \le a \le 5 のとき、M(a)=max(f(1),f(5))=max(2a23a+1,2a211a+25)M(a) = max(f(1), f(5)) = max(2a^2 - 3a + 1, 2a^2 - 11a + 25), m(a)=f(a)=a2am(a) = f(a) = a^2 - a
2a23a+1=2a211a+252a^2 - 3a + 1 = 2a^2 - 11a + 25 を解くと、8a=248a = 24 より a=3a = 3
1a31 \le a \le 3 のとき、M(a)=f(5)=2a211a+25M(a) = f(5) = 2a^2 - 11a + 25
3a53 \le a \le 5 のとき、M(a)=f(1)=2a23a+1M(a) = f(1) = 2a^2 - 3a + 1
まとめると、
a<1a < 1 のとき、M(a)=2a211a+25M(a) = 2a^2 - 11a + 25, m(a)=2a23a+1m(a) = 2a^2 - 3a + 1
1a<31 \le a < 3 のとき、M(a)=2a211a+25M(a) = 2a^2 - 11a + 25, m(a)=a2am(a) = a^2 - a
3a53 \le a \le 5 のとき、M(a)=2a23a+1M(a) = 2a^2 - 3a + 1, m(a)=a2am(a) = a^2 - a
a>5a > 5 のとき、M(a)=2a23a+1M(a) = 2a^2 - 3a + 1, m(a)=2a211a+25m(a) = 2a^2 - 11a + 25
(3)
M(a)m(a)=9M(a) - m(a) = 9 を満たす実数 aa の値を求める。
a<1a < 1 のとき、(2a211a+25)(2a23a+1)=8a+24=9(2a^2 - 11a + 25) - (2a^2 - 3a + 1) = -8a + 24 = 9 より、8a=158a = 15, a=15/8=1.875a = 15/8 = 1.875. これは a<1a < 1 を満たさない。
1a<31 \le a < 3 のとき、(2a211a+25)(a2a)=a210a+25=9(2a^2 - 11a + 25) - (a^2 - a) = a^2 - 10a + 25 = 9 より、a210a+16=0a^2 - 10a + 16 = 0, (a2)(a8)=0(a - 2)(a - 8) = 0. a=2a = 21a<31 \le a < 3 を満たす。a=8a = 8 は満たさない。
3a53 \le a \le 5 のとき、(2a23a+1)(a2a)=a22a+1=9(2a^2 - 3a + 1) - (a^2 - a) = a^2 - 2a + 1 = 9 より、a22a8=0a^2 - 2a - 8 = 0, (a4)(a+2)=0(a - 4)(a + 2) = 0. a=4a = 43a53 \le a \le 5 を満たす。a=2a = -2 は満たさない。
a>5a > 5 のとき、(2a23a+1)(2a211a+25)=8a24=9(2a^2 - 3a + 1) - (2a^2 - 11a + 25) = 8a - 24 = 9 より、8a=338a = 33, a=33/8=4.125a = 33/8 = 4.125. これは a>5a > 5 を満たさない。

3. 最終的な答え

(1) [4]のグラフは上記の通り。
(2) a<1a < 1 のとき、M(a)=2a211a+25M(a) = 2a^2 - 11a + 25, m(a)=2a23a+1m(a) = 2a^2 - 3a + 1
1a<31 \le a < 3 のとき、M(a)=2a211a+25M(a) = 2a^2 - 11a + 25, m(a)=a2am(a) = a^2 - a
3a53 \le a \le 5 のとき、M(a)=2a23a+1M(a) = 2a^2 - 3a + 1, m(a)=a2am(a) = a^2 - a
a>5a > 5 のとき、M(a)=2a23a+1M(a) = 2a^2 - 3a + 1, m(a)=2a211a+25m(a) = 2a^2 - 11a + 25
(3) a=2,4a = 2, 4

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