関数 $f(x) = x^2 - 2ax + 2a^2 - a$ について、$1 \le x \le 5$ における最大値 $M(a)$ と最小値 $m(a)$ を考える。3つの場合に分けて考える考え方が不足している場合を考察し、4つの場合それぞれについて、$M(a)$ と $m(a)$ を求め、最後に $M(a) - m(a) = 9$ となる $a$ の値を求める。

1. 問題の内容

関数 $f(x) = x^2 - 2ax + 2a^2 - a$ について、$1 \le x \le 5$ における最大値 $M(a)$ と最小値 $m(a)$ を考える。3つの場合に分けて考える考え方が不足している場合を考察し、4つの場合それぞれについて、$M(a)$ と $m(a)$ を求め、最後に $M(a) - m(a) = 9$ となる $a$ の値を求める。

2. 解き方の手順

(1) 不足している場合のグラフの概形

$f(x) = x^2 - 2ax + 2a^2 - a$ を平方完成すると $f(x) = (x-a)^2 + a^2 - a$ となる。軸は $x=a$ である。与えられた図は、軸が $x=1$ より小さい場合、軸が $1 \le x \le 5$ の間にある場合、軸が $x=5$ より大きい場合を考えている。しかし、$1 \le x \le 5$ の間に軸がある場合で、$x=1$ と $x=5$ での $f(x)$ の値が等しい場合を考慮していない。 つまり、$x=a$ が区間 $[1, 5]$ の中央にある場合である。このとき、$a = (1+5)/2 = 3$ となる。

グラフは、$x=1$ と $x=5$ で同じ値を取り、最小値は $x=3$ で取る。

(2) 各場合における $a$ の範囲、$M(a)$、$m(a)$

[1] $a < 1$ のとき

$m(a) = f(1) = 1 - 2a + 2a^2 - a = 2a^2 - 3a + 1$

$M(a) = f(5) = 25 - 10a + 2a^2 - a = 2a^2 - 11a + 25$

[2] $1 \le a \le 3$ のとき

$m(a) = f(a) = a^2 - a$

$M(a) = f(5) = 25 - 10a + 2a^2 - a = 2a^2 - 11a + 25$

[3] $3 < a \le 5$ のとき

$m(a) = f(a) = a^2 - a$

$M(a) = f(1) = 1 - 2a + 2a^2 - a = 2a^2 - 3a + 1$

[4] $a > 5$ のとき

$m(a) = f(5) = 25 - 10a + 2a^2 - a = 2a^2 - 11a + 25$

$M(a) = f(1) = 1 - 2a + 2a^2 - a = 2a^2 - 3a + 1$

(3) $M(a) - m(a) = 9$ を満たす $a$ の値を求める。

[1] $a < 1$ のとき

$M(a) - m(a) = (2a^2 - 11a + 25) - (2a^2 - 3a + 1) = -8a + 24 = 9$

$-8a = -15$ より $a = \frac{15}{8} = 1.875$ これは $a < 1$ を満たさない。

[2] $1 \le a \le 3$ のとき

$M(a) - m(a) = (2a^2 - 11a + 25) - (a^2 - a) = a^2 - 10a + 25 = (a-5)^2 = 9$

$a - 5 = \pm 3$ より $a = 8, 2$

$a = 2$ は $1 \le a \le 3$ を満たす。

[3] $3 < a \le 5$ のとき

$M(a) - m(a) = (2a^2 - 3a + 1) - (a^2 - a) = a^2 - 2a + 1 = (a-1)^2 = 9$

$a - 1 = \pm 3$ より $a = 4, -2$

$a = 4$ は $3 < a \le 5$ を満たす。

[4] $a > 5$ のとき

$M(a) - m(a) = (2a^2 - 3a + 1) - (2a^2 - 11a + 25) = 8a - 24 = 9$

$8a = 33$ より $a = \frac{33}{8} = 4.125$ これは $a > 5$ を満たさない。

3. 最終的な答え

$a = 2, 4$