半径 $a$ から $b$ まで誘電率 $\epsilon_1$、半径 $b$ から $c$ まで誘電率 $\epsilon_2$ で満たされた同軸円筒コンデンサを充電したとき、内円筒の線電荷密度を $\lambda$ とする。以下の2つの問題を解く。 (1) 各領域の電界分布 $E_1, E_2$ および同軸円筒コンデンサの静電容量 $C$ を求める。 (2) $\epsilon_1$ と $\epsilon_2$ の大小関係によって電界がどのように変化するかを図示する。
2025/7/30
1. 問題の内容
半径 から まで誘電率 、半径 から まで誘電率 で満たされた同軸円筒コンデンサを充電したとき、内円筒の線電荷密度を とする。以下の2つの問題を解く。
(1) 各領域の電界分布 および同軸円筒コンデンサの静電容量 を求める。
(2) と の大小関係によって電界がどのように変化するかを図示する。
2. 解き方の手順
(1) 電界分布 の計算
ガウスの法則を用いる。円筒座標系において、半径 の円筒面をガウス面として考える。
領域1:
ガウスの法則より、
領域2:
同様に、
静電容量 の計算
電位差 を計算する。
静電容量 は である。 より、
(2) 電界の概形
のとき、 となる。
のとき、 となる。
電界は、 に比例するので、 が大きくなるにつれて減少する。
3. 最終的な答え
(1) 電界分布:
で
で
静電容量:
(2) 電界の概形:
(図示は省略。問題文の図中の解答欄に描画する。 のとき、電界は で小さくなり、 のとき、電界は で大きくなる。どちらの場合も、電界は距離 に反比例して減少する。)