問題は、以下の2つの不等式を証明し、等号が成り立つ条件を求めることです。 (1) $2a^2 + b^2 \geq 4a - 2b - 3$ (2) $(a^2 + b^2)(x^2 + y^2) \geq (ax + by)^2$

代数学不等式平方完成コーシー・シュワルツの不等式等号成立条件
2025/7/30

1. 問題の内容

問題は、以下の2つの不等式を証明し、等号が成り立つ条件を求めることです。
(1) 2a2+b24a2b32a^2 + b^2 \geq 4a - 2b - 3
(2) (a2+b2)(x2+y2)(ax+by)2(a^2 + b^2)(x^2 + y^2) \geq (ax + by)^2

2. 解き方の手順

(1)
不等式の右辺を左辺に移項し、平方完成を行います。
2a2+b24a+2b+302a^2 + b^2 - 4a + 2b + 3 \geq 0
2(a22a)+(b2+2b)+302(a^2 - 2a) + (b^2 + 2b) + 3 \geq 0
2(a22a+11)+(b2+2b+11)+302(a^2 - 2a + 1 - 1) + (b^2 + 2b + 1 - 1) + 3 \geq 0
2(a1)22+(b+1)21+302(a - 1)^2 - 2 + (b + 1)^2 - 1 + 3 \geq 0
2(a1)2+(b+1)202(a - 1)^2 + (b + 1)^2 \geq 0
ここで、2(a1)22(a-1)^2(b+1)2(b+1)^2 は常に0以上の値をとります。そのため、2(a1)2+(b+1)202(a - 1)^2 + (b + 1)^2 \geq 0 は常に成り立ちます。
等号が成り立つのは、2(a1)2=02(a-1)^2 = 0 かつ (b+1)2=0(b+1)^2 = 0 のときです。
つまり、a=1a = 1 かつ b=1b = -1 のときです。
(2)
コーシー・シュワルツの不等式を使います。コーシー・シュワルツの不等式は、任意の実数 ai,bia_i, b_i に対して
(i=1nai2)(i=1nbi2)(i=1naibi)2\left(\sum_{i=1}^{n} a_i^2\right)\left(\sum_{i=1}^{n} b_i^2\right) \geq \left(\sum_{i=1}^{n} a_i b_i\right)^2
が成り立つというものです。
この問題では、n=2n = 2 とし、a1=a,a2=b,b1=x,b2=ya_1 = a, a_2 = b, b_1 = x, b_2 = y とすると、
(a2+b2)(x2+y2)(ax+by)2(a^2 + b^2)(x^2 + y^2) \geq (ax + by)^2
となり、与えられた不等式が得られます。
等号が成り立つのは、aia_ibib_i が比例するとき、すなわち ax=by\frac{a}{x} = \frac{b}{y} が成り立つときです。あるいは、ay=bxay = bx のときです。

3. 最終的な答え

(1)
不等式 2a2+b24a2b32a^2 + b^2 \geq 4a - 2b - 3 は常に成り立つ。
等号が成り立つのは、a=1a = 1 かつ b=1b = -1 のとき。
(2)
不等式 (a2+b2)(x2+y2)(ax+by)2(a^2 + b^2)(x^2 + y^2) \geq (ax + by)^2 は常に成り立つ。
等号が成り立つのは、ay=bxay = bx のとき。

「代数学」の関連問題

2桁の自然数がある。この自然数は、各位の数の和の3倍より16大きい。また、十の位の数と一の位の数を入れ替えてできる自然数は、もとの自然数より18大きい。もとの自然数を求めよ。

連立方程式文章問題整数
2025/7/30

放物線 $y=x^2-3x+3$ と直線 $y=x+k$ が接するとき、定数 $k$ の値を求め、そのときの接点の座標を求める。

二次関数接線判別式二次方程式
2025/7/30

放物線と直線 $y = -3x + 3$ の共有点の座標を求める問題です。 (1) $y = -x^2 + 6x - 11$ (2) $y = x^2 + x + 7$

二次関数連立方程式放物線直線共有点二次方程式因数分解
2025/7/30

与えられた6つの2次不等式を解く問題です。

二次不等式因数分解数直線
2025/7/30

(9) 頂点が (1, 2) で、点 (2, 4) を通る二次関数を求める。 (10) 直線 $y = 2ax + b$ ($1 < x < 5$) の値域が $3 < y < 12$ となるように、...

二次関数一次関数連立方程式定義域値域
2025/7/30

与えられた二次方程式 $x^2 + 3x - 77 = 4x + 3$ を解いて、$x$ の値を求めます。

二次方程式因数分解方程式
2025/7/30

与えられた行列 $D, E, F, G$ を用いて、以下の行列演算を実行する。 (1) $E + D$ (2) $E + 2D$ (3) $2D - 3E$ (4) $E^T$ (5) $F^T$ (...

行列行列演算連立一次方程式クラメルの公式行列式
2025/7/30

$2+\sqrt{7}$ の整数部分を $a$、小数部分を $b$ とするとき、$a$、$b$ の値を求め、さらに $ab+b^2$ の値を求める問題です。

平方根整数部分小数部分式の計算
2025/7/30

2次方程式 $7x^2 - 6x - 2 = 0$ を解く問題です。

二次方程式解の公式平方根
2025/7/30

与えられた3つの行列式を計算する問題です。それぞれの行列式を(1), (2), (3)とします。

行列式線形代数
2025/7/30