1. 問題の内容
関数 の極値をヘッセ行列を用いて求めます。
2. 解き方の手順
(1) 一階偏導関数を計算します。
(2) 連立方程式 かつ を解き、停留点を求めます。
より、 または です。
(i) のとき、 となり、 です。
したがって、停留点 が得られます。
(ii) のとき、 となり、 または です。
の場合は、(i) で既に求めた です。
の場合、停留点 が得られます。
したがって、停留点は と です。
(3) 二階偏導関数を計算します。
(4) ヘッセ行列式 を計算します。
(5) 各停留点におけるヘッセ行列式を評価します。
(i) のとき、 となり、この点では判定できません。
(ii) のとき、 となり、鞍点です。
(6) の場合、原点近傍での関数の振る舞いを調べるために、関数の値を評価します。
とすると、。が正の小さな値の場合、。が負の小さな値の場合、。
とすると、。
とすると、。が正の小さな値の場合、。が負の小さな値の場合、。
とすると、。が正の小さな値の場合、。が負の小さな値の場合、。
原点の近くでまたはが変化すると、の値は正にも負にもなるため、は鞍点です。
3. 最終的な答え
関数 は、 と で鞍点を持ちます。極値は存在しません。