$0 \le x \le 3$ を定義域とする2つの関数 $f(x) = x^2 - 4x + 7$ と $g(x) = (x-1)^2 + a^2 + 2a + 3$ (ただし、$a$ は定数) について、以下の問いに答える。 (1) $f(x)$ の最大値と最小値を求める。 (2) 定義域内のすべての実数 $x_1, x_2$ に対して、$f(x_1) < g(x_2)$ が成り立つとき、$a$ の範囲を求める。 (3) 定義域内のある実数 $x_1, x_2$ に対して、$f(x_1) < g(x_2)$ が成り立つとき、$a$ の範囲を求める。

1. 問題の内容

$0 \le x \le 3$ を定義域とする2つの関数 $f(x) = x^2 - 4x + 7$ と $g(x) = (x-1)^2 + a^2 + 2a + 3$ (ただし、$a$ は定数) について、以下の問いに答える。

(1) $f(x)$ の最大値と最小値を求める。

(2) 定義域内のすべての実数 $x_1, x_2$ に対して、$f(x_1) < g(x_2)$ が成り立つとき、$a$ の範囲を求める。

(3) 定義域内のある実数 $x_1, x_2$ に対して、$f(x_1) < g(x_2)$ が成り立つとき、$a$ の範囲を求める。

2. 解き方の手順

(1) $f(x) = x^2 - 4x + 7 = (x-2)^2 + 3$ より、$0 \le x \le 3$ における $f(x)$ の頂点は $(2, 3)$。

$x = 0$ のとき $f(0) = 7$、

$x = 2$ のとき $f(2) = 3$、

$x = 3$ のとき $f(3) = 4$。

したがって、最大値は $7$、最小値は $3$。

(2) $f(x_1) < g(x_2)$ がすべての $x_1, x_2$ に対して成り立つためには、$f(x)$ の最大値が $g(x)$ の最小値より小さければ良い。

$f(x)$ の最大値は $7$。

$g(x) = (x-1)^2 + a^2 + 2a + 3$ より、$g(x)$ の最小値は $a^2 + 2a + 3$ ($x = 1$ のとき)。

したがって、$7 < a^2 + 2a + 3$。

$a^2 + 2a - 4 > 0$。

$a^2 + 2a + 1 > 5$

$(a+1)^2 > 5$

$a+1 < -\sqrt{5}$ or $a+1 > \sqrt{5}$.

$a < -1-\sqrt{5}$ or $a > -1+\sqrt{5}$

$-1-\sqrt{5} \approx -3.236$

$-1+\sqrt{5} \approx 1.236$

したがって、$a < -3.236$ または $1.236 < a$。

よって、$a<-1-\sqrt{5} , -1+\sqrt{5}<a$

(3) $f(x_1) < g(x_2)$ がある $x_1, x_2$ に対して成り立つためには、$f(x)$ の最小値が $g(x)$ の最大値より小さければ良い。

$f(x)$ の最小値は $3$。

$g(x) = (x-1)^2 + a^2 + 2a + 3$ より、$0 \le x \le 3$ における $g(x)$ の頂点は $(1, a^2+2a+3)$。

$x=0$ のとき $g(0)=1+a^2+2a+3=a^2+2a+4$

$x=1$ のとき $g(1)=a^2+2a+3$

$x=3$ のとき $g(3)=4+a^2+2a+3=a^2+2a+7$

$g(x)$ の最大値は $a^2+2a+7$。

したがって、$3 < a^2 + 2a + 7$。

$a^2 + 2a + 4 > 0$。

$(a+1)^2+3>0$ これは常に成り立つ。

$g(x)$ の最小値は、$a^2+2a+3$.

$3>a^2+2a+7$はありえないので間違い。

$f(x)$の最小値が$g(x)$の最小値より小さければ良い。

このときは、$3 < a^2 + 2a + 7$.

$a^2 + 2a + 4 > 0$ であるから常に成り立つ。

$3<a^2+2a+3+(x-1)^2$はある$x$に対して成り立てばいい。

したがって、$a < 2$, $3 < a$.

3. 最終的な答え

(1) 最大値: 7, 最小値: 3

(2) $a < -1-\sqrt{5}, -1+\sqrt{5} < a$。

(3) 実数全体