複素数 $z$ が与えられた等式 $|iz+3| = |2z-6|$ を満たすとき、以下の問いに答える問題です。 (1) 等式を満たす点 $z$ 全体が表す図形を求める。 (2) $z - \overline{z} = 0$ を満たす $z$ を求める。 (3) $|z+i|$ の最大値を求める。

代数学複素数絶対値複素平面距離最大値
2025/8/2

1. 問題の内容

複素数 zz が与えられた等式 iz+3=2z6|iz+3| = |2z-6| を満たすとき、以下の問いに答える問題です。
(1) 等式を満たす点 zz 全体が表す図形を求める。
(2) zz=0z - \overline{z} = 0 を満たす zz を求める。
(3) z+i|z+i| の最大値を求める。

2. 解き方の手順

(1) z=x+yiz = x + yi (x,yx, y は実数) とおくと、
i(x+yi)+3=2(x+yi)6|i(x+yi) + 3| = |2(x+yi) - 6|
ixy+3=2x6+2yi|ix - y + 3| = |2x - 6 + 2yi|
(3y)+xi=(2x6)+2yi|(3-y) + xi| = |(2x-6) + 2yi|
(3y)2+x2=(2x6)2+(2y)2\sqrt{(3-y)^2 + x^2} = \sqrt{(2x-6)^2 + (2y)^2}
両辺を2乗して
(3y)2+x2=(2x6)2+4y2(3-y)^2 + x^2 = (2x-6)^2 + 4y^2
96y+y2+x2=4x224x+36+4y29 - 6y + y^2 + x^2 = 4x^2 - 24x + 36 + 4y^2
3x224x+3y2+6y+27=03x^2 - 24x + 3y^2 + 6y + 27 = 0
x28x+y2+2y+9=0x^2 - 8x + y^2 + 2y + 9 = 0
(x28x+16)+(y2+2y+1)=16+19(x^2 - 8x + 16) + (y^2 + 2y + 1) = 16 + 1 - 9
(x4)2+(y+1)2=8(x-4)^2 + (y+1)^2 = 8
これは中心 (4,1)(4, -1), 半径 8=22\sqrt{8} = 2\sqrt{2} の円を表します。
(2) z=x+yiz = x + yi とおくと、z=xyi\overline{z} = x - yi より、
zz=(x+yi)(xyi)=2yi=0z - \overline{z} = (x + yi) - (x - yi) = 2yi = 0
よって、y=0y = 0 となり、z=xz = x (実数)となります。
(1) の結果から、(x4)2+(0+1)2=8(x-4)^2 + (0+1)^2 = 8 を満たす必要があります。
(x4)2=7(x-4)^2 = 7
x=4±7x = 4 \pm \sqrt{7}
したがって、z=4±7z = 4 \pm \sqrt{7}
(3) z+i=x+yi+i=x+(y+1)i=x2+(y+1)2|z+i| = |x + yi + i| = |x + (y+1)i| = \sqrt{x^2 + (y+1)^2}
これは点 z(x,y)z(x, y) と点 (0,1)(0, -1) の距離を表します。
(1) より、zz は中心 (4,1)(4, -1), 半径 222\sqrt{2} の円周上にあります。
(0,1)(0, -1) から円の中心 (4,1)(4, -1) までの距離は 4 です。
したがって、|z+i| の最大値は 4+224 + 2\sqrt{2} です。

3. 最終的な答え

(1) 中心 (4,1)(4, -1), 半径 222\sqrt{2} の円
(2) z=4±7z = 4 \pm \sqrt{7}
(3) 4+224 + 2\sqrt{2}

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