2つの不等式 $|x-6|<3$ (1) と $|x-k|<5$ (2) が与えられています。ここで、$k$ は実数です。以下の問いに答えます。 (1) 不等式(1)と(2)を解きます。 (2) 不等式(1)と(2)を同時に満たす実数 $x$ が存在するための $k$ の範囲を求めます。 (3) 不等式(1)と(2)を同時に満たす整数 $x$ がちょうど3個となるための $k$ の範囲を求めます。

代数学不等式絶対値実数整数
2025/8/2

1. 問題の内容

2つの不等式 x6<3|x-6|<3 (1) と xk<5|x-k|<5 (2) が与えられています。ここで、kk は実数です。以下の問いに答えます。
(1) 不等式(1)と(2)を解きます。
(2) 不等式(1)と(2)を同時に満たす実数 xx が存在するための kk の範囲を求めます。
(3) 不等式(1)と(2)を同時に満たす整数 xx がちょうど3個となるための kk の範囲を求めます。

2. 解き方の手順

(1)
(ア) 不等式(1) x6<3|x-6|<3 を解きます。
3<x6<3-3 < x-6 < 3
3<x<93 < x < 9
(イ) 不等式(2) xk<5|x-k|<5 を解きます。
5<xk<5-5 < x-k < 5
k5<x<k+5k-5 < x < k+5
(2)
不等式(1)と(2)を同時に満たす実数 xx が存在するためには、3<x<93 < x < 9k5<x<k+5k-5 < x < k+5 の共通部分が存在する必要があります。したがって、以下の条件が必要です。
k5<9k-5 < 9 かつ k+5>3k+5 > 3
k<14k < 14 かつ k>2k > -2
2<k<14-2 < k < 14
(3)
不等式(1)を満たす整数は 4,5,6,7,84, 5, 6, 7, 8 の5個です。これらの整数の中から3個だけが k5<x<k+5k-5 < x < k+5 を満たすように kk の範囲を求めます。
まず、3<x<93 < x < 9 の範囲の整数解を考えると、x=4,5,6,7,8x = 4, 5, 6, 7, 8 の5つです。これらのうち3つが k5<x<k+5k-5 < x < k+5 を満たす必要があります。
x=4,5,6x = 4, 5, 6 が含まれる場合: k5<4k-5 < 4 かつ k+5>6k+5 > 6 が必要です。すなわち、k<9k < 9 かつ k>1k > 1。さらに、k+57k+5 \leq 7 ならばx=7,8x=7,8は含まれないので、k2k \leq 2 が必要です。
また、k53k-5 \ge 3ならx=3x=3は含まれないので、k8k \ge 8です。
この場合、5,6,7を含まないためには、k57k-5 \ge 7, すなわちk12k \ge 12 が必要ですが、k<9k<9と矛盾します。
4,5,64,5,6 が含まれ、7,87,8 が含まれない場合を考えると、k+57k+5 \leq 7, k53k-5 \ge 3より、k2k \leq 2, k8k \ge 8 となるので、矛盾します。
x=6,7,8x = 6, 7, 8 が含まれる場合: k5<6k-5 < 6 かつ k+5>8k+5 > 8 が必要です。すなわち、k<11k < 11 かつ k>3k > 3。さらに、k55k-5 \ge 5 ならばx=4,5x=4,5は含まれないので、k10k \ge 10 が必要です。
また、k+59k+5 \leq 9 ならば x=9x=9は含まれないので、k4k \leq 4です。
この場合、k10k \ge 10, k4k \leq 4 となるので、矛盾します。
3個の整数解が隣り合っている場合を考えます。
x=4,5,6x=4,5,6 を含むとき、3k5<43 \le k-5 < 4 かつ 6<k+576 < k+5 \le 7 ならば、8<k98 < k \le 9 かつ 1<k21 < k \le 2 となるので、矛盾。
x=5,6,7x=5,6,7 を含むとき、4k5<54 \le k-5 < 5 かつ 7<k+587 < k+5 \le 8 ならば、9k<109 \le k < 10 かつ 2<k32 < k \le 3 となるので、矛盾。
x=6,7,8x=6,7,8 を含むとき、5k5<65 \le k-5 < 6 かつ 8<k+598 < k+5 \le 9 ならば、10k<1110 \le k < 11 かつ 3<k43 < k \le 4 となるので、矛盾。
kk の範囲を詳細に検討します。
k5<4k-5 < 4 かつ k+5>8k+5 > 8 となる kk の範囲を求めると、k<9k < 9 かつ k>3k > 3。この範囲で3個の整数解が存在する条件を考えます。
k=4k=4のとき、3<x<93 < x < 91<x<9-1 < x < 9 より、x=4,5,6,7,8x = 4, 5, 6, 7, 8の5個
k=10k=10のとき、3<x<93 < x < 95<x<155 < x < 15 より、x=6,7,8x = 6, 7, 8の3個
3<k<43<k<4のとき、3<x<93<x<9k5<x<k+5k-5 < x < k+5より、k5<x<k+5k-5 < x < k+5x=6,7,8x=6,7,8が含まれないようにするには33つの整数が取れない。
したがって、x=4,5,6x=4,5,6 となる条件を考えて、8k<108 \le k <10 より、整数解x=6,7,8x=6,7,8
整数解が3個となるためには、4x<94 \le x < 9k5<x<k+5k-5< x < k+5を同時に満たす整数が3個となるようにkの範囲を求める。
k=7,8k=7,8
最終的な答え
(1) (ア) 3<x<93 < x < 9
(イ) k5<x<k+5k-5 < x < k+5
(2) 2<k<14-2 < k < 14
(3) 8<k108< k \le 10

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