与えられた積分を微分する問題です。微分積分学の基本定理と合成関数の微分を利用して、$f(x)$と$f'(x)$を用いて表します。具体的には以下の3つの問題を解きます。 1) $\frac{d}{dx}\int_{1-x}^{1+2x} f(t) dt$ 2) $\frac{d}{dx}\int_{-x}^{0} f(t+x) dt$ 3) $\frac{d}{dx}\int_{1+2x}^{1+3x} f(x) dt$

解析学微分積分学積分微分合成関数の微分微分積分学の基本定理
2025/7/30

1. 問題の内容

与えられた積分を微分する問題です。微分積分学の基本定理と合成関数の微分を利用して、f(x)f(x)f(x)f'(x)を用いて表します。具体的には以下の3つの問題を解きます。
1) ddx1x1+2xf(t)dt\frac{d}{dx}\int_{1-x}^{1+2x} f(t) dt
2) ddxx0f(t+x)dt\frac{d}{dx}\int_{-x}^{0} f(t+x) dt
3) ddx1+2x1+3xf(x)dt\frac{d}{dx}\int_{1+2x}^{1+3x} f(x) dt

2. 解き方の手順

1) ddx1x1+2xf(t)dt\frac{d}{dx}\int_{1-x}^{1+2x} f(t) dt
微分積分学の基本定理と合成関数の微分を利用します。
ddxa(x)b(x)f(t)dt=f(b(x))b(x)f(a(x))a(x)\frac{d}{dx}\int_{a(x)}^{b(x)} f(t) dt = f(b(x))\cdot b'(x) - f(a(x))\cdot a'(x)
この問題では、a(x)=1xa(x) = 1-xb(x)=1+2xb(x) = 1+2xなので、a(x)=1a'(x) = -1b(x)=2b'(x) = 2となります。
したがって、
ddx1x1+2xf(t)dt=f(1+2x)2f(1x)(1)=2f(1+2x)+f(1x)\frac{d}{dx}\int_{1-x}^{1+2x} f(t) dt = f(1+2x)\cdot 2 - f(1-x)\cdot(-1) = 2f(1+2x) + f(1-x)
2) ddxx0f(t+x)dt\frac{d}{dx}\int_{-x}^{0} f(t+x) dt
まず、u=t+xu=t+xと置換します。すると、t=xt=-xのときu=0u=0t=0t=0のときu=xu=xとなり、dt=dudt = duです。
よって、
x0f(t+x)dt=0xf(u)du\int_{-x}^{0} f(t+x) dt = \int_{0}^{x} f(u) du
したがって、
ddxx0f(t+x)dt=ddx0xf(u)du=f(x)\frac{d}{dx}\int_{-x}^{0} f(t+x) dt = \frac{d}{dx}\int_{0}^{x} f(u) du = f(x)
3) ddx1+2x1+3xf(x)dt\frac{d}{dx}\int_{1+2x}^{1+3x} f(x) dt
この問題は被積分関数が f(x)f(x) であることに注意する必要があります。tt に関する積分なので、f(x)f(x) は定数として扱われます。
1+2x1+3xf(x)dt=f(x)1+2x1+3xdt=f(x)[t]1+2x1+3x=f(x)((1+3x)(1+2x))=f(x)x\int_{1+2x}^{1+3x} f(x) dt = f(x) \int_{1+2x}^{1+3x} dt = f(x) [t]_{1+2x}^{1+3x} = f(x)((1+3x) - (1+2x)) = f(x)x
したがって、
ddx1+2x1+3xf(x)dt=ddx(xf(x))=f(x)+xf(x)\frac{d}{dx}\int_{1+2x}^{1+3x} f(x) dt = \frac{d}{dx} (xf(x)) = f(x) + xf'(x)

3. 最終的な答え

1) 2f(1+2x)+f(1x)2f(1+2x) + f(1-x)
2) f(x)f(x)
3) f(x)+xf(x)f(x) + xf'(x)

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