問題は、集合$U$を全体集合とし、$A$と$B$をその部分集合としたとき、以下の2つの問題に答えるものです。 (1) $U = \{0, 1, 2, 3, 4, 5\}$、$A = \{0, 2, 5\}$、$B = \{2, 3, 5\}$のとき、$A \cap B$、$A \cup B$、$\overline{A} \cap B$を求める。 (2) $U = \{x | x \text{は10以下の自然数}\}$、$A \cap B = \{2, 6\}$、$\overline{A} \cap B = \{1, 3, 8\}$、$\overline{A} \cap \overline{B} = \{4, 7\}$のとき、$A$と$B$を求める。

離散数学集合集合演算補集合和集合共通部分
2025/4/5

1. 問題の内容

問題は、集合UUを全体集合とし、AABBをその部分集合としたとき、以下の2つの問題に答えるものです。
(1) U={0,1,2,3,4,5}U = \{0, 1, 2, 3, 4, 5\}A={0,2,5}A = \{0, 2, 5\}B={2,3,5}B = \{2, 3, 5\}のとき、ABA \cap BABA \cup BAB\overline{A} \cap Bを求める。
(2) U={xxは10以下の自然数}U = \{x | x \text{は10以下の自然数}\}AB={2,6}A \cap B = \{2, 6\}AB={1,3,8}\overline{A} \cap B = \{1, 3, 8\}AB={4,7}\overline{A} \cap \overline{B} = \{4, 7\}のとき、AABBを求める。

2. 解き方の手順

(1)
* ABA \cap Bは、AABBの両方に含まれる要素の集合です。A={0,2,5}A = \{0, 2, 5\}B={2,3,5}B = \{2, 3, 5\}なので、AB={2,5}A \cap B = \{2, 5\}です。
* ABA \cup Bは、AAまたはBBに含まれる要素の集合です。A={0,2,5}A = \{0, 2, 5\}B={2,3,5}B = \{2, 3, 5\}なので、AB={0,2,3,5}A \cup B = \{0, 2, 3, 5\}です。
* A\overline{A}は、UUの中でAAに含まれない要素の集合です。U={0,1,2,3,4,5}U = \{0, 1, 2, 3, 4, 5\}A={0,2,5}A = \{0, 2, 5\}なので、A={1,3,4}\overline{A} = \{1, 3, 4\}です。AB\overline{A} \cap Bは、A\overline{A}BBの両方に含まれる要素の集合です。A={1,3,4}\overline{A} = \{1, 3, 4\}B={2,3,5}B = \{2, 3, 5\}なので、AB={3}\overline{A} \cap B = \{3\}です。
(2)
* U={xxは10以下の自然数}={1,2,3,4,5,6,7,8,9,10}U = \{x | x \text{は10以下の自然数}\} = \{1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10\}です。
* AB={2,6}A \cap B = \{2, 6\}AB={1,3,8}\overline{A} \cap B = \{1, 3, 8\}より、B=(AB)(AB)={2,6}{1,3,8}={1,2,3,6,8}B = (A \cap B) \cup (\overline{A} \cap B) = \{2, 6\} \cup \{1, 3, 8\} = \{1, 2, 3, 6, 8\}です。
* AB={4,7}\overline{A} \cap \overline{B} = \{4, 7\}より、UUからABA \cup Bに含まれる要素を取り除いたものが{4,7}\{4,7\}になります。つまり、U(AB)={4,7}U - (A \cup B) = \{4, 7\}
* A=(AB)(AB)A = (A \cap B) \cup (A \cap \overline{B})となることを利用して,AAを求めます。 U={1,2,3,4,5,6,7,8,9,10}U = \{1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10\}B={1,2,3,6,8}B = \{1, 2, 3, 6, 8\}B=UB={4,5,7,9,10}\overline{B} = U - B = \{4, 5, 7, 9, 10\}。よってAB=A{4,5,7,9,10}A \cap \overline{B}= A \cap \{4, 5, 7, 9, 10\}U(AB)={4,7}U - (A \cup B) = \{4, 7\}より、AB=U{4,7}={1,2,3,5,6,8,9,10}A \cup B = U - \{4, 7\} = \{1, 2, 3, 5, 6, 8, 9, 10\}
* AB={1,2,3,5,6,8,9,10}A \cup B = \{1, 2, 3, 5, 6, 8, 9, 10\}B={1,2,3,6,8}B = \{1, 2, 3, 6, 8\}より、AAにはBBに含まれない要素{5,9,10}\{5, 9, 10\}が含まれる可能性があります。また、AB={2,6}A \cap B = \{2, 6\}である必要があります。したがって、A={2,5,6,9,10}A = \{2, 5, 6, 9, 10\}となります。
* A={2,6,5,9,10}A=\{2,6,5,9,10\}であるとき、AB={2,6,5,9,10}{1,2,3,6,8}={2,6}A \cap B = \{2,6,5,9,10\}\cap \{1,2,3,6,8\}=\{2,6\}を満たし、AB={1,3,4,7,8}{4,5,7,9,10}={4,7}\overline{A}\cap \overline{B}=\{1,3,4,7,8\} \cap \{4,5,7,9,10\} = \{4,7\}を満たします。また、AB={1,3,4,7,8}{1,2,3,6,8}={1,3,8}\overline{A}\cap B = \{1,3,4,7,8\} \cap \{1,2,3,6,8\} = \{1,3,8\}を満たします。

3. 最終的な答え

(1)
AB={2,5}A \cap B = \{2, 5\}
AB={0,2,3,5}A \cup B = \{0, 2, 3, 5\}
AB={3}\overline{A} \cap B = \{3\}
(2)
A={2,5,6,9,10}A = \{2, 5, 6, 9, 10\}
B={1,2,3,6,8}B = \{1, 2, 3, 6, 8\}

「離散数学」の関連問題

図のような道路において、点Pから点Qまで最短距離で行く経路は何通りあるかを求める問題です。

組み合わせ最短経路二項係数
2025/4/6

1から7までの数字がそれぞれ書かれた7枚のカードを円形に並べるとき、並べ方は全部で何通りあるか。

順列円順列組み合わせ場合の数
2025/4/6

a, b, b, c, c, c の6文字すべてを1列に並べてできる文字列の総数を求めます。

順列組み合わせ文字列重複順列
2025/4/6

7人の生徒を1人、2人、4人の3つの組に分ける方法は何通りあるか計算する問題です。

組み合わせ組み合わせ論場合の数
2025/4/6

全体集合 $U = \{1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9\}$ の部分集合として、$A = \{3, 6, 9\}$ と $B = \{x | x \text{ は奇数}, x \i...

集合集合演算要素の個数補集合
2025/4/6

全体集合$U$を1以上100以下の整数の集合とする。$U$の部分集合$A$, $B$, $C$をそれぞれ2の倍数の集合、3の倍数の集合、5の倍数の集合とする。このとき、集合$A \cup B \cup...

集合包除原理要素数
2025/4/6

長方形がア、イ、ウ、エ、オの5つの部分に分けられています。赤、青、緑、黒、黄色の5色を使って、隣り合う部分が同じ色にならないように塗り分ける方法が何通りあるかを求める問題です。ただし、使わない色があっ...

組み合わせ塗り分け場合の数グラフ彩色
2025/4/6

AからBまで最短経路で進む場合の数を求める問題です。ただし、CとDの間の道が工事中で通行できないという条件が加わっています。

組み合わせ最短経路場合の数順列
2025/4/6

図のような道があり、角はすべて直角です。Aを出発してBまで、回り道をせずに最短の道のりで進むとき、道の選び方は全部で何通りあるかを求める問題です。

組み合わせ最短経路順列
2025/4/6

長方形が5つの部分(ア、イ、ウ、エ、オ)に分割されています。赤、青、緑、黒、黄色の5色を使って、隣り合う部分が同じ色にならないように塗り分ける方法は何通りあるかという問題です。使わない色があっても良い...

場合の数組み合わせ塗り分け
2025/4/6