2次関数 $f(x) = -x^2 + 6ax - 9a + 2$ ($a$ は定数)について、以下の問いに答えます。 (i) 放物線 $y = f(x)$ の頂点を求めます。 (ii) 放物線 $y = f(x)$ が $x$ 軸と共有点をもたないような $a$ の値の範囲を求めます。 (iii) $a > 1$ とします。$0 \leq x \leq 3a - 2$ における関数 $f(x)$ の最大値が 16 のとき、$a$ の値を求めます。

代数学二次関数平方完成判別式最大値二次不等式
2025/7/31

1. 問題の内容

2次関数 f(x)=x2+6ax9a+2f(x) = -x^2 + 6ax - 9a + 2aa は定数)について、以下の問いに答えます。
(i) 放物線 y=f(x)y = f(x) の頂点を求めます。
(ii) 放物線 y=f(x)y = f(x)xx 軸と共有点をもたないような aa の値の範囲を求めます。
(iii) a>1a > 1 とします。0x3a20 \leq x \leq 3a - 2 における関数 f(x)f(x) の最大値が 16 のとき、aa の値を求めます。

2. 解き方の手順

(i) 頂点を求める
f(x)f(x) を平方完成します。
f(x)=(x26ax)9a+2=(x26ax+9a29a2)9a+2=(x3a)2+9a29a+2f(x) = -(x^2 - 6ax) - 9a + 2 = -(x^2 - 6ax + 9a^2 - 9a^2) - 9a + 2 = -(x - 3a)^2 + 9a^2 - 9a + 2
したがって、頂点の座標は (3a,9a29a+2)(3a, 9a^2 - 9a + 2) です。
(ii) xx 軸と共有点をもたない条件
y=f(x)y = f(x)xx 軸と共有点をもたない条件は、f(x)=0f(x) = 0 が実数解を持たないことです。つまり、判別式 D<0D < 0 となることです。
f(x)=x2+6ax9a+2=0f(x) = -x^2 + 6ax - 9a + 2 = 0 の判別式を計算します。
D/4=(3a)2(1)(9a+2)=9a29a+2D/4 = (3a)^2 - (-1)(-9a + 2) = 9a^2 - 9a + 2
D/4<0D/4 < 0 より、9a29a+2<09a^2 - 9a + 2 < 0 を解きます。
(3a1)(3a2)<0(3a - 1)(3a - 2) < 0
13<a<23\frac{1}{3} < a < \frac{2}{3}
(iii) 最大値が 16 のときの aa の値を求める
a>1a > 1 のとき、0x3a20 \leq x \leq 3a - 2 における f(x)f(x) の最大値が 16 となる aa の値を求めます。
f(x)=(x3a)2+9a29a+2f(x) = -(x - 3a)^2 + 9a^2 - 9a + 2 であり、頂点の xx 座標は 3a3a です。
区間 0x3a20 \leq x \leq 3a - 2 の中央の値は 3a22\frac{3a - 2}{2} です。
3a>3a23a > 3a - 2 なので、x=3ax = 3a は常に区間外となり、f(x)f(x) は単調減少です。したがって、x=0x = 0 で最大値を取ります。
よって、f(0)=02+6a(0)9a+2=9a+2=16f(0) = -0^2 + 6a(0) - 9a + 2 = -9a + 2 = 16
9a=14-9a = 14
a=149a = -\frac{14}{9}
しかし、a>1a > 1 という条件に反するので、これは解ではありません。
次に、軸の位置関係を考慮します。0x3a20 \le x \le 3a-2において、頂点x=3ax=3aが範囲外なので、区間内で最大値を取るのはx=0x=0またはx=3a2x=3a-2のいずれかになります。
f(x)f(x)のグラフは上に凸の放物線なので、最大値は頂点のyy座標である9a29a+29a^2-9a+2である可能性があります。
9a29a+2=169a^2 - 9a + 2 = 16
9a29a14=09a^2 - 9a - 14 = 0
(3a7)(3a+2)=0(3a - 7)(3a + 2) = 0
a=73a = \frac{7}{3} または a=23a = -\frac{2}{3}
a>1a > 1 より、a=73a = \frac{7}{3}
このとき、3a2=3732=72=53a - 2 = 3 \cdot \frac{7}{3} - 2 = 7 - 2 = 5
区間は 0x50 \leq x \leq 5 であり、頂点の xx 座標は 3a=73a = 7 なので区間外です。
f(0)=9a+2=973+2=21+2=19f(0) = -9a + 2 = -9 \cdot \frac{7}{3} + 2 = -21 + 2 = -19
f(5)=52+6a59a+2=25+30a9a+2=21a23=217323=4923=26f(5) = -5^2 + 6a \cdot 5 - 9a + 2 = -25 + 30a - 9a + 2 = 21a - 23 = 21 \cdot \frac{7}{3} - 23 = 49 - 23 = 26
f(x)f(x)の最大値が16であるという条件を満たさない。
最後に、f(3a2)=16f(3a-2) = 16の場合を考えます。
f(3a2)=(3a2)2+6a(3a2)9a+2=16f(3a-2) = -(3a-2)^2 + 6a(3a-2) - 9a + 2 = 16
(9a212a+4)+18a212a9a+2=16-(9a^2 - 12a + 4) + 18a^2 - 12a - 9a + 2 = 16
9a2+12a4+18a221a+2=16-9a^2 + 12a - 4 + 18a^2 - 21a + 2 = 16
9a29a18=09a^2 - 9a - 18 = 0
a2a2=0a^2 - a - 2 = 0
(a2)(a+1)=0(a - 2)(a + 1) = 0
a=2a = 2 または a=1a = -1
a>1a > 1 より、a=2a = 2
このとき、3a2=322=62=43a - 2 = 3 \cdot 2 - 2 = 6 - 2 = 4
区間は 0x40 \leq x \leq 4 であり、頂点の xx 座標は 3a=63a = 6 なので区間外です。
f(0)=9a+2=92+2=18+2=16f(0) = -9a + 2 = -9 \cdot 2 + 2 = -18 + 2 = -16
f(4)=42+6a49a+2=16+24a9a+2=15a14=15214=3014=16f(4) = -4^2 + 6a \cdot 4 - 9a + 2 = -16 + 24a - 9a + 2 = 15a - 14 = 15 \cdot 2 - 14 = 30 - 14 = 16
したがって、a=2a = 2 が条件を満たす解です。

3. 最終的な答え

(i) (3a,9a29a+2)(3a, 9a^2 - 9a + 2)
(ii) 13<a<23\frac{1}{3} < a < \frac{2}{3}
(iii) a=2a = 2

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