$n$次正方行列$A$について、$A$が正則行列であるとき、その転置行列${}^tA$も正則行列であり、${}^t(A)^{-1} = ({}^tA)^{-1}$であることを示す。

代数学線形代数行列転置行列正則行列逆行列
2025/7/31

1. 問題の内容

nn次正方行列AAについて、AAが正則行列であるとき、その転置行列tA{}^tAも正則行列であり、t(A)1=(tA)1{}^t(A)^{-1} = ({}^tA)^{-1}であることを示す。

2. 解き方の手順

ステップ1:AAが正則であることから、AA1=A1A=EAA^{-1} = A^{-1}A = E (単位行列) が成り立つことを確認します。
ステップ2:ステップ1の式の転置を取ります。転置の性質として、t(AB)=tBtA{}^t(AB) = {}^tB {}^tAtE=E{}^tE = Eが成り立ちます。
t(AA1)=t(A1)t(A)=tE=E{}^t(AA^{-1}) = {}^t(A^{-1}) {}^t(A) = {}^tE = E
t(A1A)=t(A)t(A1)=tE=E{}^t(A^{-1}A) = {}^t(A) {}^t(A^{-1}) = {}^tE = E
ステップ3:ステップ2の結果から、t(A1)t(A)=t(A)t(A1)=E{}^t(A^{-1}) {}^t(A) = {}^t(A) {}^t(A^{-1}) = Eが成り立つことがわかります。
これは、t(A1){}^t(A^{-1})tA{}^tAの逆行列であることを意味します。したがって、tA{}^tAは正則であり、その逆行列はt(A1){}^t(A^{-1})です。
つまり、
(tA)1=t(A1){}({}^tA)^{-1} = {}^t(A^{-1})
が成り立ちます。

3. 最終的な答え

t(A)1=(tA)1{}^t(A)^{-1} = ({}^tA)^{-1}

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