ある電気店がA社、B社、C社から同じ製品を仕入れている。仕入れの比率はA社:B社:C社 = 5:3:2であり、各社の製品が不良品である確率はそれぞれ3%、4%、5%である。大量にある3社の製品をよく混ぜ、その中から1個取り出して調べるとき、以下の確率を求めよ。 (1) 取り出した製品がA社の不良品である確率 (2) 取り出した製品が不良品である確率 (3) 取り出した製品が不良品であったときに、それがA社の製品である確率

確率論・統計学確率条件付き確率ベイズの定理
2025/7/31

1. 問題の内容

ある電気店がA社、B社、C社から同じ製品を仕入れている。仕入れの比率はA社:B社:C社 = 5:3:2であり、各社の製品が不良品である確率はそれぞれ3%、4%、5%である。大量にある3社の製品をよく混ぜ、その中から1個取り出して調べるとき、以下の確率を求めよ。
(1) 取り出した製品がA社の不良品である確率
(2) 取り出した製品が不良品である確率
(3) 取り出した製品が不良品であったときに、それがA社の製品である確率

2. 解き方の手順

(1) 取り出した製品がA社の不良品である確率
まず、取り出した製品がA社のものである確率を計算する。これは仕入れ比率から 5/(5+3+2)=5/10=1/25/(5+3+2) = 5/10 = 1/2 である。
次に、A社の製品が不良品である確率は3% = 0.03である。
したがって、取り出した製品がA社の不良品である確率は、
P(A社の不良品)=P(A社の製品)×P(不良品A社の製品)=12×0.03=0.015P(\text{A社の不良品}) = P(\text{A社の製品}) \times P(\text{不良品}|\text{A社の製品}) = \frac{1}{2} \times 0.03 = 0.015
(2) 取り出した製品が不良品である確率
取り出した製品が不良品である確率は、A社、B社、C社のそれぞれの製品が不良品である確率を足し合わせることで求められる。
P(不良品)=P(A社の製品)×P(不良品A社の製品)+P(B社の製品)×P(不良品B社の製品)+P(C社の製品)×P(不良品C社の製品)P(\text{不良品}) = P(\text{A社の製品}) \times P(\text{不良品}|\text{A社の製品}) + P(\text{B社の製品}) \times P(\text{不良品}|\text{B社の製品}) + P(\text{C社の製品}) \times P(\text{不良品}|\text{C社の製品})
P(B社の製品)=3/(5+3+2)=3/10=0.3P(\text{B社の製品}) = 3/(5+3+2) = 3/10 = 0.3
P(C社の製品)=2/(5+3+2)=2/10=0.2P(\text{C社の製品}) = 2/(5+3+2) = 2/10 = 0.2
P(不良品)=510×0.03+310×0.04+210×0.05=0.5×0.03+0.3×0.04+0.2×0.05=0.015+0.012+0.010=0.037P(\text{不良品}) = \frac{5}{10} \times 0.03 + \frac{3}{10} \times 0.04 + \frac{2}{10} \times 0.05 = 0.5 \times 0.03 + 0.3 \times 0.04 + 0.2 \times 0.05 = 0.015 + 0.012 + 0.010 = 0.037
(3) 取り出した製品が不良品であったときに、それがA社の製品である確率
これは条件付き確率であり、ベイズの定理を用いて計算する。
P(A社の製品不良品)=P(不良品A社の製品)×P(A社の製品)P(不良品)P(\text{A社の製品}|\text{不良品}) = \frac{P(\text{不良品}|\text{A社の製品}) \times P(\text{A社の製品})}{P(\text{不良品})}
P(A社の製品不良品)=0.03×5100.037=0.0150.037=1537P(\text{A社の製品}|\text{不良品}) = \frac{0.03 \times \frac{5}{10}}{0.037} = \frac{0.015}{0.037} = \frac{15}{37}

3. 最終的な答え

(1) 取り出した製品がA社の不良品である確率: 0.015
(2) 取り出した製品が不良品である確率: 0.037
(3) 取り出した製品が不良品であったときに、それがA社の製品である確率: 15/37

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