2次関数 $f(x) = -2x^2 - 2kx - \frac{k^2}{2} + k$ について、以下の問いに答えます。 (1) $k=2$ のとき、$f(x) \ge 0$ となる $x$ の値の範囲を求めます。 (2) $f(x)$ のグラフの頂点が放物線 $y = x^2 + 1$ 上にあるとき、$k$ の値を求め、そのときの $f(x)$ のグラフの頂点の座標を求めます。 (3) 方程式 $f(x) = 0$ が $x < -1$ を満たす異なる2つの解をもつような $k$ の値の範囲を求めます。 (4) $0 \le k \le 4$ とするとき、$-2 \le x \le 0$ における $f(x)$ の最大値を $M$、最小値を $m$ とすると、$M = -m$ となるような $k$ の値を小さい方から順に求めます。

1. 問題の内容

2次関数 $f(x) = -2x^2 - 2kx - \frac{k^2}{2} + k$ について、以下の問いに答えます。

(1) $k=2$ のとき、$f(x) \ge 0$ となる $x$ の値の範囲を求めます。

(2) $f(x)$ のグラフの頂点が放物線 $y = x^2 + 1$ 上にあるとき、$k$ の値を求め、そのときの $f(x)$ のグラフの頂点の座標を求めます。

(3) 方程式 $f(x) = 0$ が $x < -1$ を満たす異なる2つの解をもつような $k$ の値の範囲を求めます。

(4) $0 \le k \le 4$ とするとき、$-2 \le x \le 0$ における $f(x)$ の最大値を $M$、最小値を $m$ とすると、$M = -m$ となるような $k$ の値を小さい方から順に求めます。

2. 解き方の手順

(1) $k = 2$ のとき、$f(x) = -2x^2 - 4x - 2 + 2 = -2x^2 - 4x = -2x(x+2)$ となります。

$f(x) \ge 0$ より、$-2x(x+2) \ge 0$ すなわち $x(x+2) \le 0$ となります。

したがって、$-2 \le x \le 0$ となります。

(2) $f(x)$ を平方完成します。

$f(x) = -2(x^2 + kx) - \frac{k^2}{2} + k = -2(x + \frac{k}{2})^2 + \frac{k^2}{2} - \frac{k^2}{2} + k = -2(x + \frac{k}{2})^2 + k$

頂点の座標は $(-\frac{k}{2}, k)$ となります。

この頂点が $y = x^2 + 1$ 上にあるので、$k = (-\frac{k}{2})^2 + 1$ より $k = \frac{k^2}{4} + 1$ となります。

$4k = k^2 + 4$ より $k^2 - 4k + 4 = 0$ となり、$(k - 2)^2 = 0$ です。

したがって、$k = 2$ となります。

このとき、頂点の座標は $(-\frac{2}{2}, 2) = (-1, 2)$ となります。

(3) $f(x) = 0$ が $x < -1$ を満たす異なる2つの解を持つ条件は、

(i) 判別式 $D > 0$

(ii) 軸 $-\frac{k}{2} < -1$

(iii) $f(-1) > 0$

を満たすことです。

(i) $D = (-2k)^2 - 4(-2)(-\frac{k^2}{2} + k) = 4k^2 - 8(-\frac{k^2}{2} + k) = 4k^2 + 4k^2 - 8k = 8k^2 - 8k > 0$

$8k(k - 1) > 0$ より $k < 0$ または $k > 1$

(ii) $-\frac{k}{2} < -1$ より $k > 2$

(iii) $f(-1) = -2 + 2k - \frac{k^2}{2} + k = -\frac{k^2}{2} + 3k - 2 > 0$

$k^2 - 6k + 4 < 0$

$k = \frac{6 \pm \sqrt{36 - 16}}{2} = \frac{6 \pm \sqrt{20}}{2} = 3 \pm \sqrt{5}$

$3 - \sqrt{5} < k < 3 + \sqrt{5}$

(i), (ii), (iii) を満たすのは、$2 < k < 3 + \sqrt{5}$ です。

(4) $f(x) = -2(x+\frac{k}{2})^2 + k$

$0 \le k \le 4$, $-2 \le x \le 0$

軸 $x = -\frac{k}{2}$

$M = -m$ となる条件を考えます。

$f(x)$ の軸は $-\frac{k}{2}$ であり、$-2 \le x \le 0$ の範囲で、軸の位置によって最大値と最小値が変わります。

場合分けをします。

(a) $-\frac{k}{2} \le -2$ つまり $k \ge 4$ のとき (ただし、$0 \le k \le 4$ なので $k=4$): $M = f(0) = k$, $m = f(-2) = -8 + 4k - \frac{k^2}{2} + k = -\frac{k^2}{2} + 5k - 8$

$k = - (-\frac{k^2}{2} + 5k - 8)$

$2k = \frac{k^2}{2} - 5k + 8$

$4k = k^2 - 10k + 16$

$k^2 - 14k + 16 = 0$

$k = \frac{14 \pm \sqrt{196 - 64}}{2} = \frac{14 \pm \sqrt{132}}{2} = 7 \pm \sqrt{33}$

これは $0 \le k \le 4$ に含まれないので不適。

(b) $-2 < -\frac{k}{2} < 0$ つまり $0 < k < 4$ のとき: $M = f(-\frac{k}{2}) = k$

$m$ の場合分けをする。

(b-1) $-\frac{k}{2} \ge -1$ つまり $k \le 2$ のとき: $m = f(-2) = -\frac{k^2}{2} + 5k - 8$

$k = -(-\frac{k^2}{2} + 5k - 8)$ となり、(a) と同様で解は $7 \pm \sqrt{33}$ で、不適。

(b-2) $-\frac{k}{2} < -1$ つまり $k > 2$ のとき: $m = f(0) = k$

$k=-k$ となるので $k=0$.これは$k>2$を満たさないので不適。

(c) $k=0$のとき，$f(x)=-2x^2$, $M=f(0)=0$, $m=f(-2)=-8$, $M \ne -m$.

$M=f(0)=k$, $m=f(-2)=-\frac{k^2}{2}+5k-8$.

$M=-m$ より $k=-(-\frac{k^2}{2}+5k-8)$

$k=\frac{k^2}{2}-5k+8$, $k^2-12k+16=0$, $k=6\pm\sqrt{20}=6\pm2\sqrt{5}$.

$0 \le k \le 4$を満たすのは$k=6-2\sqrt{5}$

$6-2\sqrt{5}=6-\sqrt{20}$, $2^2=4$, $5^2=25$, $k=4$のとき，$f(x)=-2x^2-8x-8+4=-2x^2-8x-4$, $M=f(-2)=4$, $f(0)=-4$,

最終的な答え: $6 - 2\sqrt{5}$

3. 最終的な答え

7: エ

8: イ

9: ア

10: ウ

11: ウ

12: ウ