質量 $m_0$ の質点が速度 $v_0$ で、静止している質量 $m$ の2つの質点(ばね定数 $k$ のばねでつながれている)に衝突する。この衝突は完全弾性衝突である。衝突後の運動について、重心の速度、換算質量、相対運動の運動方程式を求める。

応用数学力学運動量保存運動エネルギー保存弾性衝突重心相対運動
2025/7/31

1. 問題の内容

質量 m0m_0 の質点が速度 v0v_0 で、静止している質量 mm の2つの質点(ばね定数 kk のばねでつながれている)に衝突する。この衝突は完全弾性衝突である。衝突後の運動について、重心の速度、換算質量、相対運動の運動方程式を求める。

2. 解き方の手順

A. 衝突前と直後で保存される量は、運動量と運動エネルギー。
B. 運動量保存則と運動エネルギー保存則の式を書く。
運動量保存則:
m0v0=m0v0+mvm_0 v_0 = m_0 v_0' + mv
運動エネルギー保存則:
12m0v02=12m0v02+12mv2\frac{1}{2} m_0 v_0^2 = \frac{1}{2} m_0 v_0'^2 + \frac{1}{2} mv^2
C. 衝突直後の質点1の速度 v0v_0' と質点2の速度 vv を計算する。
与えられた式:
v0=m0mm0+mv0v_0' = \frac{m_0 - m}{m_0 + m} v_0
v=2m0m0+mv0v = \frac{2m_0}{m_0 + m} v_0
D. 衝突直後の質点系2-3の重心の速度 VV を計算する。
与えられた式から:
V=v2=m0m0+mv0V = \frac{v}{2} = \frac{m_0}{m_0 + m} v_0
E. 衝突後の質点系2-3の重心の運動を述べる。
VV が一定なので、重心は等速直線運動をする。
F. 衝突後の質点2-3の相対運動について、換算質量 μ\mu を計算する。
1μ=1m+1m\frac{1}{\mu} = \frac{1}{m} + \frac{1}{m}
μ=m2\mu = \frac{m}{2}
G. 相対座標 x=x3x2x = x_3 - x_2 を用いて、相対運動の運動方程式を書く。
m2d2xdt2=k(xl)\frac{m}{2} \frac{d^2 x}{dt^2} = -k(x - l)

3. 最終的な答え

A. 運動量, 運動エネルギー
B. 運動量保存則: m0v0=m0v0+mvm_0 v_0 = m_0 v_0' + mv
運動エネルギー保存則: 12m0v02=12m0v02+12mv2\frac{1}{2} m_0 v_0^2 = \frac{1}{2} m_0 v_0'^2 + \frac{1}{2} mv^2
C. v0=m0mm0+mv0v_0' = \frac{m_0 - m}{m_0 + m} v_0, v=2m0m0+mv0v = \frac{2m_0}{m_0 + m} v_0
D. V=m0m0+mv0V = \frac{m_0}{m_0 + m} v_0
E. 等速直線運動
F. μ=m2\mu = \frac{m}{2}
G. m2d2xdt2=k(xl)\frac{m}{2} \frac{d^2 x}{dt^2} = -k(x - l)

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