V病は4000人に1人の割合で発病する。1次検査の結果、V病でないと判定されたにもかかわらず、本当にV病にかかっている確率を求める。ただし、例題14の結果を用いる。

確率論・統計学ベイズの定理確率条件付き確率医療統計
2025/7/31

1. 問題の内容

V病は4000人に1人の割合で発病する。1次検査の結果、V病でないと判定されたにもかかわらず、本当にV病にかかっている確率を求める。ただし、例題14の結果を用いる。

2. 解き方の手順

問題文だけでは解けないため、例題14を参照する必要があります。例題14を調べると、以下の情報が得られると仮定します。
* V病の罹患率: P(V)=14000P(V) = \frac{1}{4000}
* V病でない人が検査でV病でないと判定される確率(特異度): P(TV)P(\overline{T}|\overline{V})。ここで T\overline{T}は「検査でV病でないと判定される」、V\overline{V}は「V病ではない」を表す。この確率は例題14から読み取る必要があり、ここでは 0.990.99 と仮定する。
* V病の人が検査でV病であると判定される確率(感度): P(TV)P(T|V)。ここで TTは「検査でV病であると判定される」、 VVは「V病である」を表す。この確率は例題14から読み取る必要があり、ここでは 0.950.95 と仮定する。
求める確率は、P(VT)P(V|\overline{T})、すなわち「検査でV病でないと判定された人が、本当にV病にかかっている確率」です。これをベイズの定理を用いて計算します。
ベイズの定理より、
P(VT)=P(TV)P(V)P(T)P(V|\overline{T}) = \frac{P(\overline{T}|V)P(V)}{P(\overline{T})}
ここで、P(TV)P(\overline{T}|V) は、「V病の人が検査でV病でないと判定される確率」であり、1P(TV)1 - P(T|V) で計算できます。 P(TV)P(T|V) は感度なので、P(TV)=10.95=0.05P(\overline{T}|V) = 1-0.95 = 0.05
次に、P(T)P(\overline{T}) を計算します。これは「検査でV病でないと判定される確率」であり、V病の人とV病でない人の両方について考慮する必要があります。
P(T)=P(TV)P(V)+P(TV)P(V)P(\overline{T}) = P(\overline{T}|V)P(V) + P(\overline{T}|\overline{V})P(\overline{V})
P(V)P(\overline{V}) は、「V病ではない確率」であり、1P(V)1 - P(V) で計算できます。
P(V)=114000=39994000P(\overline{V}) = 1 - \frac{1}{4000} = \frac{3999}{4000}
したがって、
P(T)=(0.05)(14000)+(0.99)(39994000)P(\overline{T}) = (0.05) \left(\frac{1}{4000}\right) + (0.99) \left(\frac{3999}{4000}\right)
P(T)=0.05+0.99×39994000=0.05+3959.014000=3959.064000=0.989765P(\overline{T}) = \frac{0.05 + 0.99 \times 3999}{4000} = \frac{0.05 + 3959.01}{4000} = \frac{3959.06}{4000} = 0.989765
よって、
P(VT)=(0.05)(14000)3959.064000=0.053959.06=0.00001263P(V|\overline{T}) = \frac{(0.05)\left(\frac{1}{4000}\right)}{\frac{3959.06}{4000}} = \frac{0.05}{3959.06} = 0.00001263
P(VT)1.263×105P(V|\overline{T}) \approx 1.263 \times 10^{-5}

3. 最終的な答え

1.263×1051.263 \times 10^{-5} (または 0.000012630.00001263)
これは、0.001263%0.001263 \% に相当します。
補足:
問題文に例題14の結果を用いるとあるので、例題14に検査の感度・特異度が明記されているはずです。例題14を参照して、上記の感度 0.950.95 と特異度 0.990.99 を正しい値に置き換えてください。そうすれば、より正確な答えが得られます。

「確率論・統計学」の関連問題

右図のような道路網において、地点Aから地点Bまで最短経路で移動する。 (1) AからBへの経路の総数を求める。 (2) Cを通ってAからBへ行く確率を求める。 (3) Cを通るがDを通らないでAからB...

確率最短経路組み合わせ条件付き確率
2025/8/1

10人の生徒の数学のテストの得点データが与えられています。ただし、$a$ は0以上100以下の整数です。 (1) $a$ の値がわからないとき、10名の得点の中央値として何通りの値があり得るか。 (2...

統計中央値平均値標準偏差データ分析
2025/8/1

あるメーカーのポップコーン1袋の重さは100gを基準としている。1袋の重さの標準偏差は6gである。144袋を無作為に抽出して調査したところ、平均の重さは98.8gであった。1袋の平均の重さは100gで...

統計的仮説検定母平均の検定z検定有意水準標本平均標準偏差
2025/8/1

100人の野球選手を無作為に抽出して調査した結果、直近1週間で打ったホームランの本数が表にまとめられている。このデータから、1人あたりのホームラン数の母平均を信頼度95%で推定する。

統計的推定信頼区間母平均標本平均標本標準偏差
2025/8/1

問題2:1, 2, 3, 4のカードから2桁の整数を作る問題。 (1) 2桁の整数は全部で何通りできるか。 (2) 3の倍数ができる確率を求めよ。 問題3:赤玉2個、青玉3個の計5個の玉が入った袋から...

確率組み合わせ場合の数倍数
2025/8/1

8本のくじがあり、そのうち3本が当たりくじである。同時に3本引くとき、ちょうど2本当たる確率を求めよ。

確率組み合わせ確率分布
2025/8/1

与えられた度数分布表から最頻値を求める。

度数分布表最頻値統計
2025/8/1

大小2つのサイコロを同時に投げます。大きいサイコロの目を$a$、小さいサイコロの目を$b$とするとき、$\frac{b}{a}$ が整数となる組み合わせは何通りあるか答える問題です。

確率サイコロ場合の数整数
2025/8/1

袋の中に赤玉が4個、白玉が6個入っている。この袋から同時に2個の玉を取り出すとき、取り出した2個の玉が両方とも赤玉である確率を求めよ。

確率組み合わせ場合の数
2025/8/1

2つのサイコロを同時に投げたとき、2つとも奇数の目が出る確率を求める問題です。

確率サイコロ事象
2025/8/1