与えられた関数 $f(x)$ と $g(x)$ に対して、閉区間 $[a, b]$ でコーシーの平均値の定理を適用したときの $\xi$ を求める問題です。 (1) $f(x) = x^3$, $g(x) = x^2$ (2) $f(x) = e^{2x}$, $g(x) = e^x$ (3) $f(x) = \cos x$, $g(x) = \sin x$ ($-\frac{\pi}{2} < a < b < \frac{\pi}{2}$)

1. 問題の内容

与えられた関数 $f(x)$ と $g(x)$ に対して、閉区間 $[a, b]$ でコーシーの平均値の定理を適用したときの $\xi$ を求める問題です。

(1) $f(x) = x^3$, $g(x) = x^2$

(2) $f(x) = e^{2x}$, $g(x) = e^x$

(3) $f(x) = \cos x$, $g(x) = \sin x$ ($-\frac{\pi}{2} < a < b < \frac{\pi}{2}$)

2. 解き方の手順

コーシーの平均値の定理とは、$f(x)$ と $g(x)$ が閉区間 $[a, b]$ で連続で、開区間 $(a, b)$ で微分可能であり、$g'(x) \neq 0$ が成り立つとき、ある $\xi \in (a, b)$ が存在して、

$\frac{f(b) - f(a)}{g(b) - g(a)} = \frac{f'(\xi)}{g'(\xi)}$

が成立するという定理です。これを利用して $\xi$ を求めます。

(1) $f(x) = x^3$, $g(x) = x^2$ の場合：

$f'(x) = 3x^2$, $g'(x) = 2x$ です。コーシーの平均値の定理より、

$\frac{b^3 - a^3}{b^2 - a^2} = \frac{3\xi^2}{2\xi}$

$\frac{(b - a)(b^2 + ab + a^2)}{(b - a)(b + a)} = \frac{3\xi}{2}$

$\frac{b^2 + ab + a^2}{b + a} = \frac{3\xi}{2}$

$\xi = \frac{2}{3} \cdot \frac{b^2 + ab + a^2}{b + a}$

(2) $f(x) = e^{2x}$, $g(x) = e^x$ の場合：

$f'(x) = 2e^{2x}$, $g'(x) = e^x$ です。コーシーの平均値の定理より、

$\frac{e^{2b} - e^{2a}}{e^b - e^a} = \frac{2e^{2\xi}}{e^\xi}$

$\frac{(e^b - e^a)(e^b + e^a)}{e^b - e^a} = 2e^{\xi}$

$e^b + e^a = 2e^{\xi}$

$e^{\xi} = \frac{e^b + e^a}{2}$

$\xi = \ln \left( \frac{e^b + e^a}{2} \right)$

(3) $f(x) = \cos x$, $g(x) = \sin x$ の場合：

$f'(x) = -\sin x$, $g'(x) = \cos x$ です。コーシーの平均値の定理より、

$\frac{\cos b - \cos a}{\sin b - \sin a} = \frac{-\sin \xi}{\cos \xi}$

$\frac{-2\sin \frac{b+a}{2} \sin \frac{b-a}{2}}{2\cos \frac{b+a}{2} \sin \frac{b-a}{2}} = -\tan \xi$

$-\tan \frac{b+a}{2} = -\tan \xi$

$\xi = \frac{a+b}{2}$

3. 最終的な答え

(1) $\xi = \frac{2}{3} \cdot \frac{b^2 + ab + a^2}{b + a}$

(2) $\xi = \ln \left( \frac{e^b + e^a}{2} \right)$

(3) $\xi = \frac{a+b}{2}$