放物線 $y = x^2 - x$ と直線 $y = mx$ で囲まれた図形の面積 $S$ が、$x$ 軸で2等分されるとき、定数 $m$ の値を求める問題です。ただし、$m > 0$ とします。

解析学積分面積放物線直線
2025/8/1
## 問題3

1. 問題の内容

放物線 y=x2xy = x^2 - x と直線 y=mxy = mx で囲まれた図形の面積 SS が、xx 軸で2等分されるとき、定数 mm の値を求める問題です。ただし、m>0m > 0 とします。

2. 解き方の手順

まず、放物線と直線の交点を求めます。
x2x=mxx^2 - x = mx
x2(m+1)x=0x^2 - (m+1)x = 0
x(x(m+1))=0x(x - (m+1)) = 0
よって、x=0x = 0 または x=m+1x = m+1
したがって、交点の xx 座標は 00m+1m+1 です。
次に、囲まれた図形の面積 SS を求めます。
S=0m+1(mx(x2x))dx=0m+1((m+1)xx2)dxS = \int_0^{m+1} (mx - (x^2 - x)) dx = \int_0^{m+1} ((m+1)x - x^2) dx
S=[(m+1)x22x33]0m+1=(m+1)32(m+1)33=(m+1)36S = \left[ \frac{(m+1)x^2}{2} - \frac{x^3}{3} \right]_0^{m+1} = \frac{(m+1)^3}{2} - \frac{(m+1)^3}{3} = \frac{(m+1)^3}{6}
次に、xx 軸で面積が2等分されるという条件から、xx 軸より下の部分の面積を計算します。放物線 y=x2xy = x^2 - xxx 軸(y=0y=0) の交点は、x2x=0x^2-x=0 より、x(x1)=0x(x-1)=0なので、x=0x=0x=1x=1
xx 軸より下の部分の面積は、01(0(x2x))dx=01(x2+x)dx=[x33+x22]01=13+12=16\int_0^1 (0-(x^2-x))dx=\int_0^1 (-x^2+x)dx = \left[-\frac{x^3}{3}+\frac{x^2}{2}\right]_0^1 = -\frac{1}{3} + \frac{1}{2} = \frac{1}{6}
SSxx 軸で2等分するということは、SS の半分が xx軸の下にあり、xx 軸より下の面積は 16\frac{1}{6} でしたので、
S2=16\frac{S}{2} = \frac{1}{6}
S=13S = \frac{1}{3}
面積 SS の式 (m+1)36\frac{(m+1)^3}{6}S=13S = \frac{1}{3} を代入します。
(m+1)36=13\frac{(m+1)^3}{6} = \frac{1}{3}
(m+1)3=2(m+1)^3 = 2
m+1=23m+1 = \sqrt[3]{2}
m=231m = \sqrt[3]{2} - 1

3. 最終的な答え

m=231m = \sqrt[3]{2} - 1

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