次の関数の極大値、極小値と、そのときの $x$ の値を求めます。 (1) $y = \frac{x}{x^2 + 1}$ (2) $y = \sin 2x + 2 \cos x \quad (0 \le x \le 2\pi)$

1. 問題の内容

次の関数の極大値、極小値と、そのときの $x$ の値を求めます。

(1) $y = \frac{x}{x^2 + 1}$

(2) $y = \sin 2x + 2 \cos x \quad (0 \le x \le 2\pi)$

2. 解き方の手順

(1) $y = \frac{x}{x^2 + 1}$

まず、$y$ を微分します。

$y' = \frac{(x^2 + 1) \cdot 1 - x \cdot 2x}{(x^2 + 1)^2} = \frac{x^2 + 1 - 2x^2}{(x^2 + 1)^2} = \frac{1 - x^2}{(x^2 + 1)^2}$

$y' = 0$ となる $x$ を求めます。

$\frac{1 - x^2}{(x^2 + 1)^2} = 0$

$1 - x^2 = 0$

$x^2 = 1$

$x = \pm 1$

次に、$x = -1$ と $x = 1$ の前後で $y'$ の符号がどう変化するか調べます。

$x < -1$ のとき、$y' < 0$

$-1 < x < 1$ のとき、$y' > 0$

$x > 1$ のとき、$y' < 0$

よって、$x = -1$ のとき極小値、$x = 1$ のとき極大値をとります。

$x = -1$ のとき、$y = \frac{-1}{(-1)^2 + 1} = -\frac{1}{2}$

$x = 1$ のとき、$y = \frac{1}{1^2 + 1} = \frac{1}{2}$

(2) $y = \sin 2x + 2 \cos x \quad (0 \le x \le 2\pi)$

まず、$y$ を微分します。

$y' = 2 \cos 2x - 2 \sin x = 2(\cos 2x - \sin x)$

$y' = 2(1 - 2\sin^2 x - \sin x) = 2(-2\sin^2 x - \sin x + 1) = -2(2\sin^2 x + \sin x - 1) = -2(2\sin x - 1)(\sin x + 1)$

$y' = 0$ となる $x$ を求めます。

$-2(2\sin x - 1)(\sin x + 1) = 0$

$2\sin x - 1 = 0$ または $\sin x + 1 = 0$

$\sin x = \frac{1}{2}$ または $\sin x = -1$

$0 \le x \le 2\pi$ において、

$\sin x = \frac{1}{2}$ となる $x$ は $x = \frac{\pi}{6}, \frac{5\pi}{6}$

$\sin x = -1$ となる $x$ は $x = \frac{3\pi}{2}$

次に、$x = \frac{\pi}{6}, \frac{5\pi}{6}, \frac{3\pi}{2}$ の前後で $y'$ の符号がどう変化するか調べます。

$0 < x < \frac{\pi}{6}$ のとき、$y' < 0$

$\frac{\pi}{6} < x < \frac{5\pi}{6}$ のとき、$y' > 0$

$\frac{5\pi}{6} < x < \frac{3\pi}{2}$ のとき、$y' < 0$

$\frac{3\pi}{2} < x < 2\pi$ のとき、$y' < 0$

よって、$x = \frac{\pi}{6}$ のとき極小値、$x = \frac{5\pi}{6}$ のとき極大値をとります。$x = \frac{3\pi}{2}$ では、$y'$ の符号が変わらないため極値をとりません。

$x = \frac{\pi}{6}$ のとき、$y = \sin \frac{\pi}{3} + 2 \cos \frac{\pi}{6} = \frac{\sqrt{3}}{2} + 2 \cdot \frac{\sqrt{3}}{2} = \frac{3\sqrt{3}}{2}$

$x = \frac{5\pi}{6}$ のとき、$y = \sin \frac{5\pi}{3} + 2 \cos \frac{5\pi}{6} = -\frac{\sqrt{3}}{2} + 2 \cdot (-\frac{\sqrt{3}}{2}) = -\frac{3\sqrt{3}}{2}$

3. 最終的な答え

(1)

極大値：$x = 1$ のとき、$y = \frac{1}{2}$

極小値：$x = -1$ のとき、$y = -\frac{1}{2}$

(2)

極大値：$x = \frac{5\pi}{6}$ のとき、$y = -\frac{3\sqrt{3}}{2}$

極小値：$x = \frac{\pi}{6}$ のとき、$y = \frac{3\sqrt{3}}{2}$