白玉が5個、赤玉がn個入っている袋から2個の玉を同時に取り出すとき、白玉1個、赤玉1個である確率を $p_n$ とする。このとき、$p_n$を求め、$p_n$を最大にするnを求める。ただし、$n \geq 1$とする。

確率論・統計学確率組み合わせ最大値数列
2025/8/1

1. 問題の内容

白玉が5個、赤玉がn個入っている袋から2個の玉を同時に取り出すとき、白玉1個、赤玉1個である確率を pnp_n とする。このとき、pnp_nを求め、pnp_nを最大にするnを求める。ただし、n1n \geq 1とする。

2. 解き方の手順

(1) pnp_nを求める。
まず、袋の中に入っている玉の総数は 5+n5 + n 個である。
2個の玉を取り出す場合の総数は 5+nC2{}_{5+n}C_2 通りである。
白玉1個、赤玉1個を取り出す場合の数は 5C1×nC1=5n{}_5C_1 \times {}_nC_1 = 5n 通りである。
したがって、pnp_nは次のようになる。
pn=5n5+nC2=5n(5+n)(4+n)2=10n(5+n)(4+n)p_n = \frac{5n}{{}_{5+n}C_2} = \frac{5n}{\frac{(5+n)(4+n)}{2}} = \frac{10n}{(5+n)(4+n)}
(2) pnp_nを最大にするnを求める。
pnp_nを最大にするnを求めるために、pn+1pn \frac{p_{n+1}}{p_n} を計算し、それが1より大きいか小さいかを調べる。
pn+1pn=10(n+1)(5+n+1)(4+n+1)10n(5+n)(4+n)=10(n+1)(5+n)(4+n)10n(6+n)(5+n)=(n+1)(4+n)n(6+n)=n2+5n+4n2+6n\frac{p_{n+1}}{p_n} = \frac{\frac{10(n+1)}{(5+n+1)(4+n+1)}}{\frac{10n}{(5+n)(4+n)}} = \frac{10(n+1)(5+n)(4+n)}{10n(6+n)(5+n)} = \frac{(n+1)(4+n)}{n(6+n)} = \frac{n^2 + 5n + 4}{n^2 + 6n}
pn+1pn>1\frac{p_{n+1}}{p_n} > 1 となる条件は n2+5n+4>n2+6nn^2 + 5n + 4 > n^2 + 6n より 4>n4 > n となる。
pn+1pn<1\frac{p_{n+1}}{p_n} < 1 となる条件は n2+5n+4<n2+6nn^2 + 5n + 4 < n^2 + 6n より 4<n4 < n となる。
したがって、n3n \leq 3 のとき pn+1>pnp_{n+1} > p_n であり、n5n \geq 5 のとき pn+1<pnp_{n+1} < p_n である。
n=4n=4のとき、pn+1pn=1\frac{p_{n+1}}{p_n} = 1となるのでp4=p5p_4 = p_5である。
p1<p2<p3<p4=p5>p6>p7>...p_1 < p_2 < p_3 < p_4 = p_5 > p_6 > p_7 > ...
pnp_nを最大にするnは4と5である。

3. 最終的な答え

(1) pn=10n(5+n)(4+n)p_n = \frac{10n}{(5+n)(4+n)}
(2) n=4,5n = 4, 5

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