放物線 $y = x^2 + 4x$ 上に、原点Oと点Pを通る直線OPに関して対称な相異なる2点が存在するような点Pの範囲を図示せよ。

代数学放物線対称性領域不等式
2025/8/1

1. 問題の内容

放物線 y=x2+4xy = x^2 + 4x 上に、原点Oと点Pを通る直線OPに関して対称な相異なる2点が存在するような点Pの範囲を図示せよ。

2. 解き方の手順

点Pの座標を (p,q)(p, q) とおく。直線OPの方程式は y=qpxy = \frac{q}{p}xである。
放物線 y=x2+4xy = x^2 + 4x 上の点をA(x1x_1, y1y_1)とする。点Aと直線OPに関して対称な点をB(x2x_2, y2y_2)とする。
線分ABの中点は直線OP上にあるから、
y1+y22=qpx1+x22\frac{y_1+y_2}{2} = \frac{q}{p} \frac{x_1+x_2}{2}
p(y1+y2)=q(x1+x2)p(y_1+y_2) = q(x_1+x_2)
また、直線ABと直線OPは直交するから、
y2y1x2x1=pq\frac{y_2 - y_1}{x_2 - x_1} = -\frac{p}{q}
q(y2y1)=p(x2x1)q(y_2 - y_1) = -p(x_2 - x_1)
点A(x1x_1, y1y_1)と点B(x2x_2, y2y_2)は放物線 y=x2+4xy=x^2+4x 上の点であるから、
y1=x12+4x1y_1 = x_1^2 + 4x_1
y2=x22+4x2y_2 = x_2^2 + 4x_2
これらの式を連立させて、x1x_1x2x_2の関係を求める。
x1,x2x_1, x_2は2次方程式の実数解である必要がある。
x1x_1x2x_2の中点は、x=x1+x22x = \frac{x_1+x_2}{2}であり、x1+x2=2xx_1+x_2 = 2xである。
y1+y2=x12+4x1+x22+4x2=(x1+x2)22x1x2+4(x1+x2)=(2x)22x1x2+4(2x)=4x22x1x2+8xy_1+y_2 = x_1^2+4x_1+x_2^2+4x_2 = (x_1+x_2)^2 - 2x_1x_2 + 4(x_1+x_2) = (2x)^2 - 2x_1x_2 + 4(2x) = 4x^2 - 2x_1x_2 + 8x
p(4x22x1x2+8x)=q(2x)p(4x^2 - 2x_1x_2 + 8x) = q(2x)
2p(2x2x1x2+4x)=2qx2p(2x^2-x_1x_2+4x) = 2qx
p(2x2x1x2+4x)=qxp(2x^2-x_1x_2+4x) = qx
q(y2y1)=p(x2x1)q(y_2 - y_1) = -p(x_2 - x_1)より
q(x22+4x2x124x1)=p(x2x1)q(x_2^2 + 4x_2 - x_1^2 - 4x_1) = -p(x_2-x_1)
q((x2x1)(x2+x1)+4(x2x1))=p(x2x1)q((x_2-x_1)(x_2+x_1) + 4(x_2-x_1)) = -p(x_2-x_1)
x2x1x_2 \neq x_1より、x2x10x_2 - x_1 \neq 0
q(x2+x1+4)=pq(x_2+x_1 + 4) = -p
q(2x+4)=pq(2x+4) = -p
2xq+4q=p2xq+4q = -p
2xq=p4q2xq = -p - 4q
x=p4q2qx = \frac{-p-4q}{2q}
p(2(p4q2q)2x1x2+4(p4q2q))=q(p4q2q)p(2(\frac{-p-4q}{2q})^2 - x_1x_2 + 4(\frac{-p-4q}{2q})) = q (\frac{-p-4q}{2q})
p(2(p+4q)24q2x1x22p+4qq)=p4q2p(2\frac{(p+4q)^2}{4q^2} - x_1x_2 - 2\frac{p+4q}{q}) = \frac{-p-4q}{2}
x1x2x_1x_2を求めるのは難しい。
別の解法を考える。直線OPをy=mxy=mxとおく。
P=(p,mp)P=(p,mp)である。
放物線y=x2+4xy=x^2+4x上に、直線y=mxy=mxに関して対称な2点が存在すると仮定する。
その2点をA(x1,y1x_1,y_1)とB(x2,y2x_2,y_2)とすると、直線ABの傾きは1/m-1/mとなり、中点Mは直線y=mxy=mx上にある。
直線ABの方程式は、y=1m(xx1)+y1y = -\frac{1}{m}(x-x_1) + y_1
M=(x1+x22,y1+y22)M = (\frac{x_1+x_2}{2}, \frac{y_1+y_2}{2})
y1+y22=mx1+x22\frac{y_1+y_2}{2} = m \frac{x_1+x_2}{2}
y1+y2=m(x1+x2)y_1+y_2 = m(x_1+x_2)
y2y1=1m(x2x1)y_2 - y_1 = -\frac{1}{m}(x_2 - x_1)
m(y2y1)=(x2x1)m(y_2-y_1) = -(x_2-x_1)
y1=x12+4x1y_1 = x_1^2+4x_1, y2=x22+4x2y_2 = x_2^2+4x_2
x12+4x1+x22+4x2=m(x1+x2)x_1^2+4x_1+x_2^2+4x_2 = m(x_1+x_2)
x22+4x2x124x1=1m(x2x1)x_2^2+4x_2-x_1^2-4x_1 = -\frac{1}{m}(x_2-x_1)
(x2x1)(x2+x1+4)=1m(x2x1)(x_2-x_1)(x_2+x_1+4) = -\frac{1}{m}(x_2-x_1)
x1x2x_1 \neq x_2だから、x2x10x_2-x_1 \neq 0
x1+x2+4=1mx_1+x_2+4 = -\frac{1}{m}
x1+x2=1m4x_1+x_2 = -\frac{1}{m}-4
x12+x22+4x1+4x2=m(x1+x2)x_1^2+x_2^2+4x_1+4x_2 = m(x_1+x_2)
(x1+x2)22x1x2+4(x1+x2)=m(x1+x2)(x_1+x_2)^2 - 2x_1x_2 + 4(x_1+x_2) = m(x_1+x_2)
(1m4)22x1x2+4(1m4)=m(1m4)(-\frac{1}{m}-4)^2 - 2x_1x_2 + 4(-\frac{1}{m}-4) = m(-\frac{1}{m}-4)
(1m2+8m+16)2x1x24m16=14m(\frac{1}{m^2} + \frac{8}{m} + 16) - 2x_1x_2 - \frac{4}{m} - 16 = -1-4m
1m2+4m2x1x2=14m\frac{1}{m^2} + \frac{4}{m} - 2x_1x_2 = -1-4m
2x1x2=1m2+4m+1+4m2x_1x_2 = \frac{1}{m^2} + \frac{4}{m} + 1 + 4m
x1x_1x2x_2は、t2(x1+x2)t+x1x2=0t^2 - (x_1+x_2)t + x_1x_2 = 0の実数解
t2(1m4)t+12(1m2+4m+1+4m)=0t^2 - (-\frac{1}{m}-4)t + \frac{1}{2}(\frac{1}{m^2}+\frac{4}{m}+1+4m) = 0
t2+(1m+4)t+12m2+2m+12+2m=0t^2 + (\frac{1}{m}+4)t + \frac{1}{2m^2} + \frac{2}{m} + \frac{1}{2} + 2m = 0
判別式D>0
(1m+4)24(12m2+2m+12+2m)>0(\frac{1}{m}+4)^2 - 4(\frac{1}{2m^2} + \frac{2}{m} + \frac{1}{2} + 2m) > 0
1m2+8m+162m28m28m>0\frac{1}{m^2}+\frac{8}{m}+16 - \frac{2}{m^2} - \frac{8}{m} - 2 - 8m > 0
1m2+148m>0-\frac{1}{m^2} + 14 - 8m > 0
1+14m28m3>0-1+14m^2-8m^3>0
8m314m2+1<08m^3-14m^2+1<0
f(m)=8m314m2+1f(m)=8m^3-14m^2+1とする。
f(0)=1f(0)=1, f(1)=814+1=5f(1)=8-14+1 = -5
f(1.5)=8(3.375)14(2.25)+1=2731.5+1=3.5f(1.5)=8(3.375)-14(2.25)+1 = 27-31.5+1 = -3.5
f(2)=8(8)14(4)+1=6456+1=9f(2) = 8(8)-14(4)+1 = 64-56+1=9
8m314m2+1<08m^3-14m^2+1<0を満たすmmの範囲は、m<0m<0、もしくは1<m<21<m<2の付近
p=1p=1とすると、q=mq=mだから、p<0p<0、もしくは1<p<21<p<2
点Pの範囲は、y=mxy=mxにおいて、8m314m2+1<08m^3-14m^2+1<0
m=qpm=\frac{q}{p}なので、8(qp)314(qp)2+1<08(\frac{q}{p})^3-14(\frac{q}{p})^2+1<0
8q314q2p+p3<08q^3 - 14q^2p + p^3 < 0

3. 最終的な答え

8q314q2p+p3<08q^3 - 14q^2p + p^3 < 0を満たす点(p,q)の領域

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