$a$ が $0$ 以上のすべての実数値をとって変わるとき、直線 $l_a: y = 2(a-1)x - a^2 + 2$ が通過する領域 $D$ を求め、図示せよ。

1. 問題の内容

$a$ が $0$ 以上のすべての実数値をとって変わるとき、直線 $l_a: y = 2(a-1)x - a^2 + 2$ が通過する領域 $D$ を求め、図示せよ。

2. 解き方の手順

直線 $l_a$ の式を $a$ について整理する。

$y = 2(a-1)x - a^2 + 2$

$y = 2ax - 2x - a^2 + 2$

$a^2 - 2xa + y + 2x - 2 = 0$

$a$ は実数なので、$a$ の二次方程式 $a^2 - 2xa + y + 2x - 2 = 0$ が実数解を持つための条件は、判別式 $D \ge 0$ である。

判別式 $D$ は

$D/4 = (-x)^2 - (y + 2x - 2) = x^2 - y - 2x + 2$

$D/4 \ge 0$ より、

$x^2 - y - 2x + 2 \ge 0$

$y \le x^2 - 2x + 2$

$y \le (x-1)^2 + 1$

次に、$a \ge 0$ という条件を考慮する。

$a^2 - 2xa + y + 2x - 2 = 0$ を $a$ について解くと、解の公式より

$a = \frac{2x \pm \sqrt{4x^2 - 4(y + 2x - 2)}}{2} = x \pm \sqrt{x^2 - y - 2x + 2}$

$a \ge 0$ より、

$x \pm \sqrt{x^2 - y - 2x + 2} \ge 0$

$x \ge 0$ のとき、$x + \sqrt{x^2 - y - 2x + 2} \ge 0$ は常に成り立つ。

$x < 0$ のとき、

$x - \sqrt{x^2 - y - 2x + 2} \ge 0$

$x \ge \sqrt{x^2 - y - 2x + 2}$

$x^2 \ge x^2 - y - 2x + 2$

$y \ge -2x + 2$

まとめると、$y \le (x-1)^2 + 1$ かつ ($x \ge 0$ または $y \ge -2x + 2$) となる。

$x \ge 0$ の場合は、$y \le (x-1)^2 + 1$ を満たす領域となる。

$x < 0$ の場合は、$y \ge -2x + 2$ かつ $y \le (x-1)^2 + 1$ を満たす領域となる。

交点を求めると、

$(x-1)^2 + 1 = -2x + 2$

$x^2 - 2x + 1 + 1 = -2x + 2$

$x^2 = 0$

$x = 0$

$y = 2$

よって、$(0, 2)$ が交点となる。

領域 $D$ は、$y \le (x-1)^2 + 1$ であり、さらに $x<0$ の領域では $y \ge -2x+2$ を満たす領域となる。

3. 最終的な答え

領域 $D$ は、$y \le (x-1)^2 + 1$ かつ ($x \ge 0$ または $y \ge -2x + 2$) を満たす領域。これは、$y \le (x-1)^2 + 1$ であり、$x < 0$ の範囲では $y \ge -2x+2$ を満たす領域。