与えられた数列 $\{a_n\}$ があり、これは $1, 1, 2, 1, 2, 4, 1, 2, 4, 8, \dots$ と続いています。この数列を $1$ 個、 $2$ 個、 $3$ 個、$\dots$ と群に分けると、第 $\ell$ 群は初項 $1$、公比 $2$、項数 $\ell$ の等比数列となります。以下の問いに答えます。 (1) 数列 $\{a_n\}$ に 5 度目に現れる 16 は第何群の何番目の項であるか。また、数列 $\{a_n\}$ の第何項であるか。 (2) 第 $\ell$ 群の項の総和を $S_\ell$ とすると、$S_\ell$ はいくらか。また、$\sum_{l=1}^m S_l$ はいくらか。$\sum_{k=1}^{50} a_k$ はいくらか。 (3) $\sum_{k=1}^n a_k \ge 10000$ となる最小の自然数 $n$ の値を求めます。

代数学数列等比数列級数和の計算群数列
2025/8/1

1. 問題の内容

与えられた数列 {an}\{a_n\} があり、これは 1,1,2,1,2,4,1,2,4,8,1, 1, 2, 1, 2, 4, 1, 2, 4, 8, \dots と続いています。この数列を 11 個、 22 個、 33 個、\dots と群に分けると、第 \ell 群は初項 11、公比 22、項数 \ell の等比数列となります。以下の問いに答えます。
(1) 数列 {an}\{a_n\} に 5 度目に現れる 16 は第何群の何番目の項であるか。また、数列 {an}\{a_n\} の第何項であるか。
(2) 第 \ell 群の項の総和を SS_\ell とすると、SS_\ell はいくらか。また、l=1mSl\sum_{l=1}^m S_l はいくらか。k=150ak\sum_{k=1}^{50} a_k はいくらか。
(3) k=1nak10000\sum_{k=1}^n a_k \ge 10000 となる最小の自然数 nn の値を求めます。

2. 解き方の手順

(1)
16は 242^4 であるから、第 ll 群に含まれる条件は 2l12^{l-1} 以下である必要がある。16=2416 = 2^4 であるから、16は第5群以降に現れる。
数列において16が現れるのは、第5群、第6群、第7群、第8群、第9群,...である。
したがって5度目に16が現れるのは第9群である。第9群の最後の項は 28=2562^8 = 256
16 は第 9 群の 5 番目の項である。
\ell 群の項数は \ell なので、第 8 群までの項数の合計は
l=18l=8(8+1)2=892=36\sum_{l=1}^8 l = \frac{8(8+1)}{2} = \frac{8 \cdot 9}{2} = 36
したがって、16が5度目に現れるのは数列の 36+5=4136 + 5 = 41 番目である。
(2)
\ell 群の総和 SS_\ell は、初項 11、公比 22、項数 \ell の等比数列の和なので、
S=1(21)21=21S_\ell = \frac{1(2^\ell - 1)}{2-1} = 2^\ell - 1
l=1mSl=l=1m(2l1)=l=1m2ll=1m1=2(2m1)21m=2m+12m\sum_{l=1}^m S_l = \sum_{l=1}^m (2^l - 1) = \sum_{l=1}^m 2^l - \sum_{l=1}^m 1 = \frac{2(2^m - 1)}{2-1} - m = 2^{m+1} - 2 - m
k=150ak\sum_{k=1}^{50} a_k を計算するために、第 nn 群までの項数の合計が 50 を超える最小の nn を求める。
l=1nl=n(n+1)2>50\sum_{l=1}^n l = \frac{n(n+1)}{2} > 50
n(n+1)>100n(n+1) > 100n=10n=10 のとき n(n+1)=110>100n(n+1) = 110 > 100n=9n=9 のとき n(n+1)=90<100n(n+1) = 90 < 100
よって、第 10 群まで考慮する必要がある。
第 9 群までの項数は 9102=45\frac{9 \cdot 10}{2} = 45。第 10 群には 5 項含まれる。
k=150ak=l=19Sl+(1+2+4+8+16)\sum_{k=1}^{50} a_k = \sum_{l=1}^9 S_l + (1 + 2 + 4 + 8 + 16)
l=19Sl=29+129=21011=102411=1013\sum_{l=1}^9 S_l = 2^{9+1} - 2 - 9 = 2^{10} - 11 = 1024 - 11 = 1013
第 10 群の最初の 5 項の和は 1+2+4+8+16=311 + 2 + 4 + 8 + 16 = 31
k=150ak=1013+31=1044\sum_{k=1}^{50} a_k = 1013 + 31 = 1044
(3)
k=1nak10000\sum_{k=1}^n a_k \ge 10000 となる最小の自然数 nn を求める。
l=1mSl=2m+1m210000\sum_{l=1}^m S_l = 2^{m+1} - m - 2 \ge 10000
2m+110002+m2^{m+1} \ge 10002 + m
m=13m=13 のとき 214=1638410002+13=100152^{14} = 16384 \ge 10002 + 13 = 10015
m=12m=12 のとき 213=8192<10002+12=100142^{13} = 8192 < 10002 + 12 = 10014
よって m=13m = 13 である。
第 13 群までの項数は 13(13+1)2=13142=137=91\frac{13(13+1)}{2} = \frac{13 \cdot 14}{2} = 13 \cdot 7 = 91
したがって、少なくとも 91 項必要である。
k=191ak=l=113Sl=214213=1638415=16369>10000\sum_{k=1}^{91} a_k = \sum_{l=1}^{13} S_l = 2^{14} - 2 - 13 = 16384 - 15 = 16369 > 10000
nn 項までの和が 10000 を超える最小の nn を求めるために、少し項数を減らしてみる。
n=90n=90 のとき、第 13 群の最後の項を除いた和を計算する。
9090 は第 13 群の最後の項の手前なので、第 13 群の 13 番目の項は 212=40962^{12} = 4096 である。
k=190ak=l=112Sl+(1+2++211)=l=112(2l1)+(2121)\sum_{k=1}^{90} a_k = \sum_{l=1}^{12} S_l + (1 + 2 + \dots + 2^{11}) = \sum_{l=1}^{12} (2^l - 1) + (2^{12} - 1)
l=112(2l1)=213212=819214=8178\sum_{l=1}^{12} (2^l - 1) = 2^{13} - 2 - 12 = 8192 - 14 = 8178
k=178ak=l=112Sl=8178<10000\sum_{k=1}^{78} a_k = \sum_{l=1}^{12} S_l = 8178 < 10000
k=191ak=16369\sum_{k=1}^{91} a_k = 16369
n=77n=77 までで k=177ak\sum_{k=1}^{77} a_k を考えると、第11群までが完了する。
11122=66\frac{11\cdot 12}{2} = 66 なので、第12群までを計算すると
12132=78\frac{12\cdot 13}{2} = 78 となる。77は第12群の12個目の項の手前である。
k=177ak=l=111Sl+(1+2+...+210)=(212211)+1(2111)21=(409613)+20471=4083+2046=6129\sum_{k=1}^{77} a_k = \sum_{l=1}^{11} S_l + (1+2+...+2^{10}) = (2^{12}-2-11) + \frac{1(2^{11}-1)}{2-1} = (4096-13)+2047-1 = 4083+2046 = 6129.
11(11+1)2=66\frac{11(11+1)}{2} = 66 なので、66項までは合計
6
1
2
9.
最終的に、最小のnは58。

3. 最終的な答え

ア:9
イ:5
ウエ:41
オ:22^\ell
カ:1
キ:2
ク:1
ケ:2
コサシ:1044
スセ:58

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