A社とB社が同じ製品を製造しており、A社は全製品の60%、B社は全製品の40%を生産している。A社の製品には3%の不良品、B社の製品には6%の不良品が混じっている。全製品から1つ取り出したとき、(a)それが不良品である確率、(b)不良品であったときに、それがA社の製品である確率を求める。

確率論・統計学確率条件付き確率ベイズの定理
2025/8/1

1. 問題の内容

A社とB社が同じ製品を製造しており、A社は全製品の60%、B社は全製品の40%を生産している。A社の製品には3%の不良品、B社の製品には6%の不良品が混じっている。全製品から1つ取り出したとき、(a)それが不良品である確率、(b)不良品であったときに、それがA社の製品である確率を求める。

2. 解き方の手順

(a) 不良品である確率を求める。
全製品から取り出したものが不良品である確率は、A社の製品が不良品である確率とB社の製品が不良品である確率の和で求められる。
A社の製品である確率 * A社の製品が不良品である確率 + B社の製品である確率 * B社の製品が不良品である確率
P(不良品)=P(A社の製品)×P(不良品A社の製品)+P(B社の製品)×P(不良品B社の製品)P(不良品) = P(A社の製品) \times P(不良品|A社の製品) + P(B社の製品) \times P(不良品|B社の製品)
P(A社の製品)=0.6P(A社の製品) = 0.6
P(B社の製品)=0.4P(B社の製品) = 0.4
P(不良品A社の製品)=0.03P(不良品|A社の製品) = 0.03
P(不良品B社の製品)=0.06P(不良品|B社の製品) = 0.06
P(不良品)=0.6×0.03+0.4×0.06P(不良品) = 0.6 \times 0.03 + 0.4 \times 0.06
P(不良品)=0.018+0.024P(不良品) = 0.018 + 0.024
P(不良品)=0.042P(不良品) = 0.042
(b) 不良品であったときに、それがA社の製品である確率を求める。
これは条件付き確率の問題であり、ベイズの定理を用いる。
P(A社の製品不良品)=P(不良品A社の製品)×P(A社の製品)P(不良品)P(A社の製品|不良品) = \frac{P(不良品|A社の製品) \times P(A社の製品)}{P(不良品)}
P(A社の製品不良品)=0.03×0.60.042P(A社の製品|不良品) = \frac{0.03 \times 0.6}{0.042}
P(A社の製品不良品)=0.0180.042P(A社の製品|不良品) = \frac{0.018}{0.042}
P(A社の製品不良品)=1842=37P(A社の製品|不良品) = \frac{18}{42} = \frac{3}{7}

3. 最終的な答え

(a) 不良品である確率は、0.042
(b) 不良品であったときに、それがA社の製品である確率は、37\frac{3}{7}

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