20人の生徒に5点満点の小テストを2回行った。1回目の得点を$x$点、2回目の得点を$y$点とする。その結果が表で与えられている。$x$の平均値は3である。表の$a$と$b$に入る人数を求め、$y$の平均値$\bar{y}$を求め、$x$と$y$の相関係数$r$を求める問題。

確率論・統計学平均分散相関係数データの分析
2025/8/1

1. 問題の内容

20人の生徒に5点満点の小テストを2回行った。1回目の得点をxx点、2回目の得点をyy点とする。その結果が表で与えられている。xxの平均値は3である。表のaabbに入る人数を求め、yyの平均値yˉ\bar{y}を求め、xxyyの相関係数rrを求める問題。

2. 解き方の手順

(1) aabbを求める。
まず、xxの平均値が3であることから、xxの合計点を求める。
xxの合計点は3×20=603 \times 20 = 60点である。
次に、表からxxの合計点を式で表す。
0×(0)+1×(1+3)+2×(1+3)+3×(2+9+b)+4×(0+b)+5×(a)=600 \times (0) + 1 \times (1+3) + 2 \times (1+3) + 3 \times (2+9+b) + 4 \times (0+b) + 5 \times (a) = 60
0+4+8+33+3b+4b+5a=600 + 4 + 8 + 33 + 3b + 4b + 5a = 60
45+7b+5a=6045 + 7b + 5a = 60
7b+5a=157b + 5a = 15
また、生徒の合計人数が20人であることから、
0+(1+3)+(1+3)+(2+9+b)+(b+a)=200 + (1+3) + (1+3) + (2+9+b) + (b+a) = 20
1+1+1+3+2+9+b+a=201+1+1+3+2+9+b+a=20
20ab11329=020 - a -b -1 -1 -3-2 -9 = 0
17+a+b=2017 + a +b = 20
a+b=3a+b=3
よって、a=3ba=3-b
7b+5(3b)=157b + 5(3-b) = 15
7b+155b=157b + 15 - 5b = 15
2b=02b = 0
b=0b = 0
a=3b=30=3a = 3-b = 3-0 = 3
(2) yyの平均値yˉ\bar{y}を求める。
yyの合計点を求める。
5×(0)+4×(2+a)+3×(1+9+b)+2×(1+3)+1×(0)+0×(0)=0+4(2+3)+3(10)+2(4)=20+30+8=585 \times (0) + 4 \times (2+a) + 3 \times (1+9+b) + 2 \times (1+3) + 1 \times (0) + 0 \times (0) = 0+4(2+3)+3(10)+2(4) = 20+30+8 = 58
yˉ=5820=2910=2.9\bar{y} = \frac{58}{20} = \frac{29}{10} = 2.9
(3) xxyyの相関係数rrを求める。
まず、xxの分散sx2s_x^2を求める。xˉ=3\bar{x}=3
sx2=120i=120(xixˉ)2=120i=120(xi3)2s_x^2 = \frac{1}{20} \sum_{i=1}^{20} (x_i - \bar{x})^2 = \frac{1}{20} \sum_{i=1}^{20} (x_i - 3)^2
sx2=120[(03)2(0)+(13)2(1+3)+(23)2(1+3)+(33)2(2+9+0)+(43)2(0+0)+(53)2(3)]s_x^2 = \frac{1}{20}[ (0-3)^2 (0) + (1-3)^2 (1+3) + (2-3)^2 (1+3) + (3-3)^2 (2+9+0) + (4-3)^2 (0+0) + (5-3)^2 (3) ]
sx2=120[0+4(4)+1(4)+0+1(0)+4(3)]=120[16+4+12]=3220=85=1.6s_x^2 = \frac{1}{20} [0 + 4(4) + 1(4) + 0 + 1(0) + 4(3)] = \frac{1}{20} [16+4+12] = \frac{32}{20} = \frac{8}{5} = 1.6
sx=1.6=85s_x = \sqrt{1.6} = \sqrt{\frac{8}{5}}
次に、yyの分散sy2s_y^2を求める。yˉ=2.9\bar{y} = 2.9
sy2=120i=120(yiyˉ)2=120i=120(yi2.9)2s_y^2 = \frac{1}{20} \sum_{i=1}^{20} (y_i - \bar{y})^2 = \frac{1}{20} \sum_{i=1}^{20} (y_i - 2.9)^2
sy2=120[(52.9)2(0)+(42.9)2(2+3)+(32.9)2(1+9+0)+(22.9)2(1+3)+(12.9)2(0)+(02.9)2(0)]s_y^2 = \frac{1}{20}[ (5-2.9)^2 (0) + (4-2.9)^2 (2+3) + (3-2.9)^2 (1+9+0) + (2-2.9)^2 (1+3) + (1-2.9)^2 (0) + (0-2.9)^2 (0) ]
sy2=120[0+(1.1)2(5)+(0.1)2(10)+(0.9)2(4)+0+0]s_y^2 = \frac{1}{20} [0 + (1.1)^2 (5) + (0.1)^2 (10) + (-0.9)^2 (4) + 0+0 ]
sy2=120[1.21(5)+0.01(10)+0.81(4)]=120[6.05+0.1+3.24]=9.3920=0.4695s_y^2 = \frac{1}{20} [1.21(5) + 0.01(10) + 0.81(4)] = \frac{1}{20} [6.05 + 0.1 + 3.24] = \frac{9.39}{20} = 0.4695
sy=0.46950.685s_y = \sqrt{0.4695} \approx 0.685
次に、xxyyの共分散sxys_{xy}を求める。
sxy=120i=120(xixˉ)(yiyˉ)=120i=120(xi3)(yi2.9)s_{xy} = \frac{1}{20} \sum_{i=1}^{20} (x_i - \bar{x})(y_i - \bar{y}) = \frac{1}{20} \sum_{i=1}^{20} (x_i - 3)(y_i - 2.9)
sxy=120[(03)(52.9)(0)+(03)(42.9)(0)+(03)(32.9)(0)+(03)(22.9)(0)+(03)(12.9)(0)+(03)(02.9)(0)+...+(53)(42.9)(3)]s_{xy} = \frac{1}{20} [ (0-3)(5-2.9)(0) + (0-3)(4-2.9)(0) + (0-3)(3-2.9)(0) + (0-3)(2-2.9)(0) + (0-3)(1-2.9)(0) + (0-3)(0-2.9)(0) + ... + (5-3)(4-2.9)(3)]
sxy=120[(13)(22.9)(1)+(23)(32.9)(1)+(33)(42.9)(2)+(33)(32.9)(9)+(43)(42.9)(0)+(53)(42.9)(3)]s_{xy} = \frac{1}{20} [ (1-3)(2-2.9)(1) + (2-3)(3-2.9)(1) + (3-3)(4-2.9)(2) + (3-3)(3-2.9)(9) + (4-3)(4-2.9)(0) + (5-3)(4-2.9)(3) ]
sxy=120[(2)(0.9)(1)+(1)(0.1)(1)+(0)(1.1)(2)+(0)(0.1)(9)+(1)(1.1)(0)+(2)(1.1)(3)]s_{xy} = \frac{1}{20} [ (-2)(-0.9)(1) + (-1)(0.1)(1) + (0)(1.1)(2) + (0)(0.1)(9) + (1)(1.1)(0) + (2)(1.1)(3) ]
sxy=120[1.80.1+0+0+0+6.6]=120[8.3]=0.415s_{xy} = \frac{1}{20} [1.8 - 0.1 + 0 + 0 + 0 + 6.6 ] = \frac{1}{20} [8.3] = 0.415
r=sxysxsy=0.4151.60.4695=0.4150.7512=0.4150.86670.478r = \frac{s_{xy}}{s_x s_y} = \frac{0.415}{\sqrt{1.6} \sqrt{0.4695}} = \frac{0.415}{\sqrt{0.7512}} = \frac{0.415}{0.8667} \approx 0.478

3. 最終的な答え

(1) a=3a=3, b=0b=0
(2) yˉ=2.9\bar{y}=2.9
(3) r0.479r \approx 0.479

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