$a, b$ は素数であり、2次方程式 $3x^2 - 12ax + ab = 0$ が2つの整数解を持つとき、$a, b$ の値と、その整数解を求める。

代数学二次方程式素数解と係数の関係整数解
2025/8/1

1. 問題の内容

a,ba, b は素数であり、2次方程式 3x212ax+ab=03x^2 - 12ax + ab = 0 が2つの整数解を持つとき、a,ba, b の値と、その整数解を求める。

2. 解き方の手順

まず、2次方程式の解を α,β\alpha, \beta とすると、解と係数の関係より
α+β=12a3=4a\alpha + \beta = \frac{12a}{3} = 4a
αβ=ab3\alpha \beta = \frac{ab}{3}
ここで、α,β\alpha, \beta は整数、a,ba, b は素数であるから、ab3\frac{ab}{3} も整数である。
したがって、aa または bb は 3 である必要がある。
(i) a=3a=3 のとき
α+β=4a=12\alpha + \beta = 4a = 12
αβ=3b3=b\alpha \beta = \frac{3b}{3} = b
α,β\alpha, \betat212t+b=0t^2 - 12t + b = 0 の2解である。
t=12±1444b2=6±36bt = \frac{12 \pm \sqrt{144-4b}}{2} = 6 \pm \sqrt{36-b}
ここで、tt は整数なので、36b36-b は平方数である必要がある。
36b=k236-b = k^2kkは整数)とおくと、b=36k2b = 36-k^2
bb は素数なので、36k236-k^2 は素数。
k=1k=1 のとき b=35=57b=35=5\cdot 7 (素数ではない)
k=2k=2 のとき b=32b=32 (素数ではない)
k=3k=3 のとき b=27b=27 (素数ではない)
k=4k=4 のとき b=20b=20 (素数ではない)
k=5k=5 のとき b=11b=11 (素数である)
k=6k=6 のとき b=0b=0 (素数ではない)
したがって、b=11b=11 のとき、t=6±3611=6±5t = 6 \pm \sqrt{36-11} = 6 \pm 5
t=1,11t = 1, 11
したがって、解は x=1,11x=1, 11
a=3,b=11a=3, b=11 が解。
(ii) b=3b=3 のとき
α+β=4a\alpha + \beta = 4a
αβ=a33=a\alpha \beta = \frac{a \cdot 3}{3} = a
α,β\alpha, \betat24at+a=0t^2 - 4at + a = 0 の2解である。
t=4a±16a24a2=2a±4a2at = \frac{4a \pm \sqrt{16a^2-4a}}{2} = 2a \pm \sqrt{4a^2-a}
ここで、tt は整数なので、4a2a4a^2-a は平方数である必要がある。
4a2a=k24a^2 - a = k^2 (kk は整数)とおくと、
a(4a1)=k2a(4a-1) = k^2
aa は素数なので、aa4a14a-1 は互いに素である。
したがって、aa4a14a-1 も平方数である必要がある。
a=l2a = l^2 (ll は整数)とおくと、 aa が素数である条件より、l=1l=1しかありえない。
しかし、a=1a=1 は素数ではないので矛盾。
また、a=p2a=p^2とおいても、左辺はpで割れるが右辺はpで割れないため矛盾する。
したがって、a=3,b=11a=3, b=11 のみ。

3. 最終的な答え

a=3,b=11a = 3, b = 11 のとき、解は x=1,11x=1, 11

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